結論

BRAVIA 5「K-55XR50」とヤマハ「YAS-108」は、HDMI ARCでつなぐのが基本です。

  • テレビ側:HDMI 3(Sony公式のHDMI入力信号一覧で、XR50シリーズのeARC/ARC対応入力とされている端子)
  • サウンドバー側:YAS-108のHDMI OUT(ARC対応、1系統)
  • サウンドバーの入力:「TV」

やることを順番に並べると、次の5つです。

  1. テレビの HDMI 3 と YAS-108のHDMI OUT(ARC)を、ARC対応の市販HDMIケーブルで結ぶ
  2. テレビ側で[スピーカー出力]を[オーディオシステム]にする
  3. テレビ側で[ブラビアリンク機器制御]を有効にする
  4. YAS-108のHDMIコントロール機能を有効のままにする(ヤマハ公式によると初期設定は「有効」。ARCで使うにはこれが必要)
  5. YAS-108側の入力を「TV」にする

先に線を1本引いておきます。テレビ側の HDMI 3 はSony公式の表記上「eARC/ARC」の入力ですが、この組み合わせで前提にするのはARCまでです。YAS-108側のeARC対応は、この記事が参照したヤマハ公式情報からは確認できていません(未確認)。そのため、eARC設定を必須の手順としては扱いません。「テレビ側にeARCと書かれた入力がある」ことと、「この2台の間でeARCが成立する」ことは別の話です。

そしてこの組み合わせのもう一つの分かれ道が、YAS-108にある1系統のHDMI入力(HDMI IN)を使うかどうかです。ゲーム機やプレーヤーをテレビに挿すか、サウンドバーに直結するかで、通せる映像の範囲と通せる音声の範囲が入れ替わります。ここは後半でまとめて扱います。


この記事が対象にしているモデル

  • テレビ:Sony BRAVIA 5「K-55XR50」(XR50シリーズ)
  • サウンドバー:ヤマハ 「YAS-108」

この2機種の組み合わせだけを扱います。同じブランドでも型番が違えば端子構成も対応フォーマットも変わるため、YAS-108以外のヤマハ製サウンドバーやAVレシーバー、K-55XR50以外のBRAVIAについて、この記事は何も述べません。 型番が似ていることは、同じ仕様である根拠になりません。

根拠に使うのは、Sony公式とヤマハ公式の一次情報だけです。公式表記から読み取れないことは、未確認としてそのまま残します。「未確認」は「非対応」ではありません。 読み取れなかった、という意味です。

この記事で使う用語

  • HDMI ARC:テレビとサウンドバーをHDMIケーブル1本で結び、テレビ側の音をサウンドバーへ送るしくみ。
  • HDMIコントロール機能:HDMI経由で機器どうしを連動させる機能(HDMI-CEC)。Sonyのテレビ側では「ブラビアリンク」として設定します。ARCで音を出すための前提になります。
  • 直結(サウンドバーのHDMI IN):ゲーム機などをサウンドバーのHDMI入力につなぎ、映像はサウンドバーを通してテレビへ送る構成。
  • リニアPCM / ビットストリーム:前者は非圧縮の音声、後者はDolby DigitalやDTSなどの圧縮形式のまま送る音声。
  • VRR / ALLM / 4K 100Hz・120Hz:主にゲームの表示に関わるHDMIの機能・信号です。

用意するケーブル(3種類を混ぜないでください)

この記事には用途の違うケーブルが3つ出てきます。ここを混同すると買い物を間違えます。

1. テレビ ↔ YAS-108(ARC用のHDMIケーブル)

別途用意が必要です。 ヤマハ公式の仕様では、YAS-108の付属品にHDMIケーブルは含まれていません。

ヤマハ公式(YAS-108 取扱説明書、ARC対応テレビの接続)の記載は次のとおりです。

  • ARC対応のHDMIケーブル(市販品)
  • HDMIロゴ入りの19ピンのケーブル
  • 長さは5.0m以内を推奨
  • 3D映像・4K映像には「プレミアムハイスピードHDMIケーブル」

一方、Sony公式ヘルプガイド(オーディオシステムをつなぐ/サウンドバーのHDMI接続(ARC対応))は、HDMIケーブルは別売とし、認証済みのプレミアム ハイスピードHDMI™ケーブルをおすすめしますと記載しています。

この2つは別々のメーカーの公式記載です。 この記事では、ヤマハ側の条件とSony側の推奨をそれぞれの記載のまま扱います。両者を足し合わせて「この認証を満たせば動作が保証される」といった第三の条件に読み替えることはしません。

実務上は、ヤマハ側の条件(ARC対応・HDMIロゴ入り19ピン・5.0m以内推奨、4Kならプレミアムハイスピード)を満たしたうえで、Sony側の推奨(認証済みプレミアム ハイスピードHDMI)にも当てはまるケーブルを選べば、どちらの記載からも外れません。

2. ソース機器 → YAS-108のHDMI IN(直結用のHDMIケーブル)

上の1とは別に、もう1本必要です。 直結構成を使う場合、テレビ ↔ サウンドバーのARCケーブルとは別のHDMIケーブルを、ソース機器からYAS-108のHDMI INまで用意します。1本を使い回す構成ではありません。

ヤマハ公式(YAS-108 取扱説明書、AV機器をHDMI接続する)の記載は次のとおりです。

  • HDMIケーブル(市販品)
  • HDMIロゴ入りの19ピンのケーブル
  • 長さは5.0m以内を推奨
  • 3D映像・4K映像には「プレミアムハイスピードHDMIケーブル」

3. 光デジタルケーブル(代替経路用)

YAS-108に付属します。 ヤマハ公式の仕様では、光デジタルケーブル1.5m×1が付属品として挙げられています。光デジタルで試す場合、買い足しは不要です。

なお、Sony公式ヘルプガイドの光デジタル接続の案内はテレビ側の手順を示すものです。図中の「別売」表記はSony側の一般的な表記であって、YAS-108に光デジタルケーブルが付属するという事実を打ち消すものではありません。


基本の接続:HDMI ARC

つなぐ場所

  • テレビ K-55XR50 → HDMI 3
  • サウンドバー YAS-108 → HDMI OUT(ARC対応)

テレビ側は挿し間違いが起きやすいところです。Sony公式のHDMI入力信号一覧では、XR50シリーズでeARC/ARCに対応する入力として HDMI 3 が挙げられています。ほかのHDMI入力に挿すと、テレビの音をサウンドバーへ返す経路になりません。

サウンドバー側は、ヤマハ公式の仕様で HDMI入力1系統/HDMI出力1系統(ARC対応) と記載されています。テレビにつなぐのは**出力(HDMI OUT)**のほうです。入力(HDMI IN)と間違えないでください。

テレビ側の設定(K-55XR50)

Sony公式ヘルプガイドの表記どおりに、次の2つを行います。

スピーカー出力をオーディオシステムにする

[設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[スピーカー出力]—[オーディオシステム]

テレビの音の出し先を、内蔵スピーカーからサウンドバー側へ切り替える設定です。Sony公式ヘルプガイドのこの案内は、HDMIケーブルでつないだ場合と光デジタルケーブルでつないだ場合の両方を対象としています。あとで光デジタルに切り替えたときも、同じくこの設定が必要です。

ブラビアリンク機器制御を有効にする

[設定]—[放送と外部入力]—[外部入力設定]—[ブラビアリンク設定]—[ブラビアリンク機器制御]を有効にする

テレビ側のHDMI-CEC設定です。Sony公式ヘルプガイドが案内しているのはこの設定項目とメニュー階層までで、「すべてのサウンドバーで必ずこれが前提になる」と書かれているわけではありません。この組み合わせの手順としてここに置いているのは、この記事の判断です。

メニュー名はいずれもSony公式ヘルプガイドの表記どおりです。それ以外のメニュー名や項目を、この記事が推測で補うことはしません。

サウンドバー側の設定(YAS-108)

やることは実質1つ、HDMIコントロール機能を「有効」のままにしておくことです。

ヤマハ公式によると、HDMIコントロール機能の初期設定は「有効」で、ARCで使うにはこれが有効である必要があります。つまり買ってきたまま触っていなければ、通常はそのままでARCの条件を満たしています。

裏を返すと、ここを無効にしたままだとARCでは音が出ません。 過去に設定を変えた覚えがある場合や、中古・譲り受けで初期設定のままか分からない場合は、ここを疑ってください。

設定を確認・切り替える操作(ヤマハ公式の記載)

サウンドバーの電源を切った状態で、リモコンの「HDMI」ボタンを3秒以上押す。

この秒数と操作ボタンはYAS-108の公式記載です。他機種の操作手順や秒数を持ち込んで書くことはしません。

ふだんの入力の選び方

音を鳴らすときに意識するのは2か所の入力です。

  • サウンドバー側の入力:ヤマハ公式の基本操作では、「TV」ボタンでテレビの音声、「HDMI」ボタンでHDMI IN端子に接続した機器の音声を選びます。
    • テレビの音を聴くとき → 「TV」
    • テレビにつないだ再生機器の音を聴くとき → 「TV」(機器の音もテレビ経由で届くため)
    • YAS-108のHDMI INに直結した機器の音を聴くとき → 「HDMI」
  • テレビ側の入力:観たい機器に切り替えます。

つまり、テレビ経由の構成なら、YAS-108の入力は「TV」に置いたままで構いません。 機器を切り替えるのはテレビ側です。ここを一度つかんでおくと、「サウンドバーの入力をあれこれ切り替えたのに音が出ない」という迷いはほぼ避けられます。

連動動作についての線引き

この組み合わせでのHDMI-CEC連動が、どこまでそのとおりに動くかは未確認です。

ヤマハ公式の仕様にはHDMI CEC対応の記載があり、Sony側にもブラビアリンクの設定があります。ただし、メーカーをまたいだCEC動作の全体像(電源連動・音量連動・入力切り替えがどの操作でどう働くか)は、この記事が参照した公式情報からは確認できていません。「必ずこう連動します」とは書きません。


ソース機器(ゲーム機・プレーヤー・レコーダー)をどこにつなぐか

構成は2通りあります。どちらが常に優れている、という話ではありません。 優先したいものが映像側か音声側かで選びます。

A:テレビ経由(映像を優先する構成)

機器 → テレビ K-55XR50 → HDMI ARC → YAS-108

Sony公式(ブラビアにサウンドバーとゲームなどを有線でつなぐ)は、**外部機器はテレビへつなぎ、サウンドバーはARCでテレビへつなぎ、設定後は「つないだ機器入力に切り換え、音声が出ているか確認します」**と案内しています。この構成では、YAS-108側の入力は「TV」のままです。

4K 100Hz/120Hz・VRR・ALLMを使いたい機器は、この構成にしてください。 Sony公式のHDMI入力信号一覧では、XR50シリーズについて 4K/120Hz・VRR・ALLM・HDCP2.3のいずれも HDMI 3 と HDMI 4 が対応とされています。HDMI 3 はサウンドバーが使うので、こうした機器は HDMI 4 へ——これがこの記事の判断です。

ただし「HDMI 4に挿すだけ」では足りません。

  • 設定場所(Sony公式ヘルプガイドの表記):[設定]—[放送と外部入力]—[外部入力設定]—[HDMI信号フォーマット/VRR設定]—(設定したいHDMI端子)
  • 設定値(XR50シリーズ向けSony公式サポート情報):HDMI 3 または HDMI 4 のHDMI信号フォーマットを[拡張フォーマット(詳細)]に設定する
  • ケーブル条件:同サポート情報では一部の機器ではウルトラハイスピードHDMIケーブルが必要、Sony公式ヘルプガイド側では4K 120Hzまたは8Kには48Gbps対応のウルトラハイスピードHDMIケーブルが必要と記載されています。

なお、Sony公式ヘルプガイドの同じ設定画面の説明には [拡張フォーマット(高機能)] という別の選択肢名も出てきます。選べる信号フォーマットは機種によって異なるとされています。この2つはそれぞれ別のSony公式表記です。 どちらか一方に寄せたり、2つを混ぜて第三の名前を作ったりはしません。画面で迷ったときは、**XR50シリーズ向けとしてSony公式が挙げているのが[拡張フォーマット(詳細)]**である、という点を手がかりにしてください。

B:サウンドバー直結(マルチチャンネルのリニアPCMを優先する構成)

機器 → YAS-108のHDMI IN → (YAS-108のHDMI OUT)→ テレビ HDMI 3

YAS-108にはHDMI入力が1系統あります。ヤマハ公式の仕様では、HDMIパススルーは 4K/60p 4:4:4、HDRパススルーは HDR10/Hybrid Log-Gamma、HDCP 2.3 と記載されています。

この構成には、前述のとおり2本目のHDMIケーブル(ソース機器 → YAS-108のHDMI IN、市販品)が別に必要です。 テレビとサウンドバーを結ぶARCケーブルとは別物です。

直結で通せる範囲(ヤマハ公式の経路別の記載)

  • 映像:最大 4K/60
  • HDR:HDR10/HLG
  • 音声:2チャンネルリニアPCM/マルチチャンネルリニアPCM(最大6ch)/Dolby Digital/DTS/AAC

この範囲に収まる機器なら、直結は有効な選択肢です。 使うときはYAS-108の入力を 「HDMI」 にします。映像はサウンドバーのHDMI OUTからテレビの HDMI 3 へ入るので、テレビ側の入力も HDMI 3 に切り替えます(構成上そうなる、というこの記事の整理です)。

高精彩な4K 50/60で観たい場合のテレビ側設定

この構成では、ソース機器の映像がサウンドバーを経由してテレビの HDMI 3 に入ります。高精彩な4K 50/60の入力設定について、Sony公式ヘルプガイドは次のように案内しています。

  • 設定場所:[設定]—[放送と外部入力]—[外部入力設定]—[HDMI信号フォーマット/VRR設定]—(対象のHDMI端子)
  • 設定値:[拡張フォーマット]
  • ケーブル条件:18Gbps対応のプレミアム ハイスピードHDMIケーブル

ここで出てくる [拡張フォーマット] は、前節の [拡張フォーマット(詳細)]、[拡張フォーマット(高機能)] とは別の公式表記です。この記事では3つを混ぜません。高精彩4K 50/60の案内として書かれているのは [拡張フォーマット] であり、この案内は[拡張フォーマット(詳細)]・[拡張フォーマット(高機能)]や4K 120Hzについては述べていません。

直結では前提にしないこと

YAS-108直結の経路での 4K 100Hz/120Hz・VRR・ALLM は、この記事が参照したヤマハ公式情報からは確認できていません(未確認)。 「対応していない」という断定ではなく、読み取れなかった、という意味です。

したがって、4K 120Hz・VRR・ALLMを使いたい機器は、直結ではなくA(テレビの HDMI 4 経由)にしてください。 Sony側の前提条件([拡張フォーマット(詳細)]とウルトラハイスピードHDMIケーブル)も、そちらで確認します。

AとBの選び分け(トレードオフ)

同じ機器でも、AとBでは得られるものが入れ替わります。

A:機器 → テレビ HDMI 4 → ARC → YAS-108 B:機器 → YAS-108 HDMI IN → テレビ
映像 テレビ側の入力仕様で受けられる(4K 120Hz・VRR・ALLMはSony公式一覧でHDMI 3/4対応。テレビ側の設定とケーブル条件が別途必要) 4K/60・HDR10/HLGの範囲まで。4K 120Hz・VRR・ALLMは未確認
音声 ARC経路。リニアPCMは2chまで(Sony公式のARCモードの記載)。ほかにDolby Digital/DTS/AAC **マルチチャンネルリニアPCM(最大6ch)**まで通せる。ほかにDolby Digital/DTS/AAC
サウンドバーの入力 TV HDMI
追加ケーブル 機器 → テレビのHDMIケーブル 機器 → YAS-108 HDMI INのHDMIケーブル(ARC用とは別に必要)

判断の目安はこうなります。

  • 映像を優先するなら A。 4K 120Hz・VRR・ALLMを使いたい機器は、迷わずテレビの HDMI 4 へ。ただしARC経路のリニアPCMは2chまでなので、マルチチャンネルのリニアPCMをこの経路で期待しないでください。
  • マルチチャンネルのリニアPCM(最大6ch)を優先するなら B。 ただし映像は4K/60・HDR10/HLGの範囲までという制約とセットです。

これは経路の使い分けであって、「どちらかの構成が常に優れている」という主張ではありません。


経路ごとに扱える音声フォーマット

ヤマハ公式のYAS-108の記載を経路別に並べると、次のとおりです。

  • HDMI IN(直結):2chリニアPCM/マルチチャンネルリニアPCM(最大6ch)/Dolby Digital/DTS/AAC
  • HDMI(ARC):2chリニアPCM/Dolby Digital/DTS/AAC
  • 光デジタル:2chリニアPCM/Dolby Digital/DTS/AAC

ここが一番の要点です。マルチチャンネルのリニアPCMは、直結の経路にだけ記載されています。 ARCと光デジタルの記載を、直結の値で読み替えることはしません。

また、ヤマハ公式の製品ページ側の「対応可能フォーマット」一覧には、Dolby Pro Logic II/PCM/Dolby Digital/DTS Digital Surround/MPEG-2 AAC(最大5.1ch)が挙げられています。これは製品ページの一覧であって、経路ごとの配信を保証する記載としては扱いません。

テレビ側の一覧で読み替えないでください

Sony公式ヘルプガイドの音声フォーマットの案内では、BRAVIA 5のHDMI3入力について次のように記載されています。

  • ARCモード:Two channel linear PCM/Dolby Audio/Dolby Atmos/DTS/MPEG2-AAC/MPEG4-AAC
  • eARCモード:7.1 channel linear PCM/Dolby Audio/Dolby Atmos/DTS/DTS-HD Master Audio/DTS-HD High Resolution Audio/DTS:X/MPEG2-AAC/MPEG4-AAC

ただしこれはテレビ側が出せる範囲の記載であって、YAS-108側の対応を意味しません。 実際に鳴る範囲は、両側の重なりまでです。

テレビ側の一覧にある Dolby Atmos や MPEG4-AAC を、YAS-108側の対応として読み替えることはしません(未確認)。 ヤマハ公式のYAS-108の一覧に挙がっているAACの表記は AAC(製品ページ側は MPEG-2 AAC)であり、経路ごとのMPEG-4 AAC対応は確認できていません。

そしてもう一点。両側のリストが重なっていても、「その形式で必ず届く」保証ではありません。 テレビ内のアプリ、外部機器、個々のコンテンツ、設定など、条件によって実際に届くものは変わります。


[デジタル音声出力設定]をどう扱うか

Sony公式ヘルプガイドには、お使いのオーディオシステムによっては[デジタル音声出力設定]が必要ですという記載があります。設定の場所は接続方法ごとに別です。

  • HDMIでつないだ場合:[設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[オーディオシステム設定]—[デジタル音声出力設定]
  • 光デジタルでつないだ場合:[設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[光デジタル音声出力設定]—[デジタル音声出力設定]

この記事は、この組み合わせの既定値を一律には決めません。 Sony公式の案内は条件つきだからです。

[PCM固定]について。 Sony公式は、これを オーディオシステムがドルビーデジタルやDTSに非対応の場合 の選択肢として案内しています。YAS-108は、ヤマハ公式の経路別の記載でDolby DigitalとDTSが挙げられています。 したがって、この条件はこの組み合わせに素直には当てはまらず、[PCM固定]をこのペアの既定値にはしません。

[パススルー優先]について。 Sony公式は、これを BS4K/110度CS4K放送のMPEG-4 AAC音声を、MPEG-4 AACデコードに対応したオーディオシステムへMPEG-4 AACとして出力する場合 の選択肢として案内しています。YAS-108の経路ごとのMPEG-4 AAC対応は未確認であるため、[パススルー優先]もこのペアの既定値にはしません。

なお、Sony公式は[パススルー優先]の副作用として、システム音や音声応答が出力されない、内蔵マイク搭載モデルでは音声認識性能が低下する場合があることを挙げています。試す場合はこの点も踏まえてください。

まとめると、この項目は「症状が出たときに見る場所」です。 音が出ない・フォーマットが噛み合わないときに、Sony側の設定と、上に挙げたYAS-108の経路別の対応フォーマットを突き合わせて調整してください。Sony公式は、どのモードを既定とすべきかを定めていません。


HDMI ARCが使えないときの代替:光デジタル

光デジタルは、公式に示されている代替経路です。 ヤマハ公式の「音が出ない」の案内には、HDMIコントロール機能を無効のまま使う場合は、テレビの光デジタル音声出力とサウンドバーのTV用光デジタル入力をつなぐという対処が記載されています。

材料はそろっています。

  • テレビ側:Sony公式の仕様表で、K-55XR50に光デジタル音声出力端子×1(欄に併記されている表記は AAC/PCM/AC3/DTS)。
  • サウンドバー側:ヤマハ公式の仕様で光デジタル入力1系統、光デジタルケーブル1.5m×1が付属。買い足しなしで試せます。

手順(Sony公式ヘルプガイド)

  1. テレビとオーディオシステムを、光デジタルケーブルでつなぐ(オーディオシステムの光デジタル入力端子へ)。
  2. [設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[光デジタル音声出力設定]—[光デジタル音声出力]で設定を有効にする。
  3. そのうえでオーディオシステム側を調整する([スピーカー出力]—[オーディオシステム] の案内は、HDMI接続と光デジタル接続の両方を対象としています)。

光デジタルは、HDMI ARCと同じことができる接続方法ではありません。 公式にも代替として位置づけられています。

フォーマットの範囲は前章のとおりで、YAS-108側の光デジタルの記載は 2chリニアPCM/Dolby Digital/DTS/AAC です。直結経路のマルチチャンネルリニアPCMを、光デジタルに持ち込むことはしません。


音が出ないときの確認順

確認する項目は、ヤマハ公式の「音が出ない」の案内に挙げられています。実際に手を動かす順に並べ替えると次のようになります(並べ替えはこの記事の判断で、項目そのものは公式の記載です)。

まず全体に共通する確認

  1. サウンドバー側の入力は正しいか。 テレビの音(テレビにつないだ機器の音を含む)なら 「TV」、YAS-108のHDMI INに直結した機器なら 「HDMI」 です。
  2. 消音(ミュート)になっていないか。
  3. 音量は上がっているか。 テレビ側とサウンドバー側の両方を見てください。
  4. テレビの音声出力先が内蔵スピーカーのままになっていないか。 [スピーカー出力]が[オーディオシステム]になっていなければ、音はテレビから出ます。
  5. 入力されている音声が、対応するデジタル音声フォーマットになっているか。 経路ごとの範囲は前章のとおりです。送り出し側(テレビや接続機器)の音声出力形式を見直します。必要に応じて、テレビ側の**[デジタル音声出力設定]**(HDMI接続と光デジタル接続で場所が別)を、YAS-108の経路別の対応フォーマットと突き合わせて調整してください。

ARCで音が出ないとき

  1. YAS-108のHDMIコントロール機能が有効か。 初期設定は「有効」ですが、無効だとARCでは音が出ません。 確認・切り替えは、サウンドバーの電源を切った状態で、リモコンの「HDMI」ボタンを3秒以上押す操作です。

あわせて、この組み合わせ固有の確認点として、テレビ側のHDMIが「HDMI 3」になっているかを早い段階で見てください。別の入力に挿していると、そもそもARCの経路になりません。これはこの記事が公式のチェック項目に足したものです。

直結(HDMI IN)で音が出ないとき

  1. YAS-108のHDMI音声出力の出力先が「テレビ」になっていないか。 ヤマハ公式の「音が出ない」の案内には、HDMI音声出力がテレビに設定されていないか確認するという項目が挙げられています。

この設定は、HDMIコントロール機能を無効にしている場合に効いてくる設定です。ヤマハ公式によると、出力先の初期設定はサウンドバー、代替がテレビです。確認・切り替えは、サウンドバーの電源を切った状態で「サラウンド」ボタンを3秒以上押す操作です。

この秒数と操作ボタンはYAS-108の公式記載です。他機種の操作手順を持ち込むことはしません。

それでも解決しない場合

HDMIコントロール機能を無効のまま使いたい場合は、光デジタル接続に切り替えるという選択肢が公式に示されています(前章)。

この記事は、上に挙げた公式の確認項目以外の復旧操作(初期化・リセットなど)を書きません。 参照した公式のトラブルシューティングに記載がないためです。

また、音が途切れる、映像と音がずれる、特定のアプリや機器だけ鳴らないといった症状の切り分けは、この記事の確認範囲に含みません。


この記事で断定しないこと(未確認の境界)

以下は参照した公式情報から読み取れないため、判断しません。いずれも「非対応」の断定ではなく、「確認できていない」という意味です。

  • YAS-108のeARC対応:確認できるのはARC対応までです。テレビ側にeARC/ARCの記載があっても、この組み合わせの前提はARCまでとし、eARC設定を必須の手順としては扱いません。
  • YAS-108直結経路の 4K 100Hz/120Hz・VRR・ALLM:未確認です。これらが必要な機器はテレビの HDMI 4 経由にしてください。
  • メーカーをまたいだHDMI-CEC連動の全体的な挙動:電源・音量・入力切り替えがどこまでそのとおり動くかは未確認です。
  • YAS-108の経路ごとのMPEG-4 AAC対応:未確認です。ヤマハ公式の表記(AAC/製品ページは MPEG-2 AAC)をMPEG-4 AACへ広げることはしません。したがって**[パススルー優先]をこのペアの既定値にもしません。**
  • Dolby Atmosなどの立体音響フォーマット:ヤマハ公式のYAS-108の一覧に挙がっていないため、この組み合わせの前提にしません。テレビ側の一覧から読み替えることもしません。
  • [PCM固定]が必要かどうか:Sony公式の条件(オーディオシステムがドルビーデジタルやDTSに非対応の場合)は、Dolby Digital/DTSが記載されているYAS-108には素直に当てはまりません。既定値としては扱いません。
  • [拡張フォーマット]/[拡張フォーマット(詳細)]/[拡張フォーマット(高機能)]の関係:それぞれ別のSony公式情報の表記です。混ぜて第三のメニュー名を作りません。選べる項目は機種によって異なるとされています。
  • ヤマハ側のケーブル条件とSony側のケーブル推奨の関係:別々の公式記載として扱い、どちらかへの読み替えや、認証・動作の保証には広げません。
  • 経路ごとに実際に何が鳴るか:アプリ・外部機器・コンテンツ・設定ごとの実際の挙動は未確認です。
  • 初期化・リセットなどの復旧操作:参照した公式トラブルシューティングの範囲外です。
  • YAS-108以外のヤマハ製品、K-55XR50以外のBRAVIA:この記事には持ち込みません。
  • 映像と音のタイミング調整、設置方法、無線接続、サウンドモードなどの音質調整、その他の仕様。

これらは、Sony公式情報およびヤマハ公式情報を別途確認してください。


まとめ

  • 基本は HDMI ARC。テレビ K-55XR50 の HDMI 3 と YAS-108のHDMI OUT(ARC) を結び、サウンドバーの入力は 「TV」。eARCは前提にしない(YAS-108側は未確認)。
  • テレビ側の設定は [スピーカー出力]—[オーディオシステム] と [ブラビアリンク機器制御]を有効 の2つ。
  • YAS-108のHDMIコントロール機能は「有効」のまま。 初期設定は有効で、ARCにはこれが必要。確認・切り替えは電源を切った状態でリモコンの「HDMI」ボタンを3秒以上押す。
  • ARC用のHDMIケーブルは別途用意(YAS-108に付属しない)。ヤマハ公式はARC対応・HDMIロゴ入り19ピン・5.0m以内推奨・3D/4Kはプレミアムハイスピード、Sony公式は認証済みプレミアム ハイスピードHDMIケーブルを推奨。両者は別々の記載で、混ぜて保証にはしない。
  • 直結を使うなら、ソース機器 → YAS-108 HDMI IN のHDMIケーブルがもう1本必要(ARC用とは別物、市販品、HDMIロゴ入り19ピン・5.0m以内推奨・3D/4Kはプレミアムハイスピード)。
  • 経路の使い分け。 映像優先なら 機器 → テレビ HDMI 4 → ARC → YAS-108(ただしARCのリニアPCMは2chまで)。マルチチャンネルリニアPCM(最大6ch)優先なら 機器 → YAS-108 HDMI IN → テレビ(ただし映像は4K/60・HDR10/HLGまで)。どちらかが常に優れているという話ではない。
  • 4K 120Hz・VRR・ALLMを使いたい機器はテレビの HDMI 4 へ。 直結経路のこれらは未確認。HDMI 4経由では [HDMI信号フォーマット/VRR設定] で [拡張フォーマット(詳細)](XR50シリーズ向けSony公式の表記)とウルトラハイスピードHDMIケーブルの条件が別途必要。
  • 直結で高精彩な4K 50/60を通すなら、対象のHDMI端子(この構成ではテレビの HDMI 3)を [拡張フォーマット] にし、18Gbps対応のプレミアム ハイスピードHDMIケーブルの条件を満たす。[拡張フォーマット(高機能)]とは別表記なので混ぜない。
  • 音声フォーマットは経路ごとに違う。 直結=2ch/マルチチャンネルリニアPCM(最大6ch)/Dolby Digital/DTS/AAC。ARCと光デジタル=2chリニアPCM+Dolby Digital/DTS/AAC。 テレビ側の一覧(Dolby Atmos/MPEG4-AACなど)は読み替えない。
  • [デジタル音声出力設定]は既定値を決めない。 [PCM固定]も[パススルー優先]もこのペアの既定にはせず、症状が出たときにYAS-108の経路別対応フォーマットと突き合わせる。
  • 代替は光デジタル(ケーブルはYAS-108に付属、1.5m)。テレビ側で [光デジタル音声出力]を有効にする。ARCと同等ではない。
  • 音が出ないときは、入力 → ミュート → 音量 → テレビの音声出力先 → 対応フォーマット の順。ARCならHDMIコントロールが有効か、直結ならHDMI音声出力の出力先が「テレビ」になっていないか(電源を切った状態で「サラウンド」ボタンを3秒以上)。あわせてテレビ側がHDMI 3かも見る。

出典:Sony公式HDMI入力信号一覧/Sony公式サポート情報(テレビのHDMI端子でサポートされている機能)/Sony公式ヘルプガイド/Sony公式仕様表/Sony公式サポート(ブラビアにサウンドバーとゲームなどを有線でつなぐ)/ヤマハ公式製品仕様(YAS-108)/ヤマハ公式取扱説明書(YAS-108)