Dolby Atmosにならないときは、作品と音声言語、サービスの条件、再生機器、接続、設定、受信表示の順に確かめます。 どこまで確認できたかを残すと、次に調べる場所を決めやすくなります。

まず、テレビ内蔵アプリで見ているのか、Apple TVなどの外部機器で見ているのかを確認してください。同じ作品でも、使うアプリや再生機器、テレビを通る経路によって確認先が変わります。

1. 作品のエピソードと音声言語を確認する

作品の紹介にAtmosと書かれていても、いま再生している音声が対応しているかを確認します。たとえばNetflixでは、同じ作品でもエピソード・シーズン・選択した音声言語によってAtmosに対応しない場合があります。

再生中のエピソードと音声言語を確かめ、Atmos対応と確認できる組合せを確認用に使ってください。言語を変えた場合は、後の接続・設定確認でも同じ音声を使います。

Netflixではプランと画質設定も確認する

Netflix公式が示す条件は、次の組合せです。

  • UHD 4Kストリーミングに対応したNetflixプラン。
  • NetflixでAtmosを再生できるデバイスと、Atmos対応の音声システム。
  • ストリーミング画質が「高」または「自動」。

対応する構成とプランでは、対応作品の説明にAtmosアイコンが表示されます。アイコンは作品を選ぶ手掛かりになりますが、バーやAVアンプが受信している音声は、最後に別途確認します。

他のサービスを使っている場合は、そのサービスのプラン・作品・言語・再生機器の条件を確認してください。Netflixの条件をそのまま当てはめることはできません。

2. 再生機器の世代とOSを確認する

テレビ、外部再生機器、バー/AVアンプの正式型番と販売国を控えます。外部機器は世代とOS版も確認してください。「Netflixが見られる」「Apple TVを使っている」という情報だけでは、Atmosの条件を確認しきれません。

Netflix公式のApple TV機能表では、次の範囲が確認できます。

機器 Netflix公式のAtmos記載
Apple TV 4K 第1世代 記載あり。tvOS 12以降が必要
Apple TV 4K 第2・第3世代 記載あり
Apple TV HD 第4世代 5.1サラウンドまでの記載で、Atmosの記載なし

この表にない世代は、ここでは対応とも非対応とも判断しません。Netflixヘルプの使用デバイスの機能欄、またはメーカーの案内で確認してください。

後述するApple TVの設定例はtvOS 27版です。上の機能表は、すべての世代でtvOS 27が使えることを示す表ではありません。使用中のOSが違う場合は、その版の公式ガイドを使います。

3. 音声がどの経路を通るか確認する

手元の接続を、次のどれに当たるか書き出します。

  • テレビ内蔵アプリ → テレビ → バー/AVアンプ。
  • 外部再生機器 → テレビ → バー/AVアンプ。
  • 外部再生機器 → バー/AVアンプ → テレビ。これは外部機器用HDMI入力と、必要な映像通過対応がある場合の経路です。

テレビを経由する場合は、使用している入力から、目的の音声形式をバーへ送れるかを機種別資料で確認します。eARC端子があるだけで、すべての入力・形式の通過が確認できたことにはなりません。Sonos公式も、再生機器が対応していても、テレビ側でDolby Digital 5.1などへ変換される場合があると説明しています。

ARCとeARCは、Atmosの音声形式と組み合わせて見る

Sonosの公式例で対象となるサウンドバーは、Arc、Arc SL、Arc Ultra、Beam (Gen 2)、Beam Ultraです。以下のSonosの条件は、これらのAtmos対応ホームシアター製品がテレビ音声を受ける場合の話です。

公式案内の対象と音声 接続で確認すること
SonosでDolby Digital Plusを用いるAtmos テレビと再生機器の条件が合えばARCで再生できる場合がある
SonosでDolby TrueHDを用いるロスレスAtmos eARCが必要
Apple TV 4Kが使う高帯域幅のAtmos ARC接続では機能しない

SonosのテレビからのAtmos再生にはHDMI ARCまたはeARC接続が必要です。光接続は同じAtmos経路として扱えません。また、上のSonosの例を、他のSonos製品や別の構成へ広げないでください。

バーへの直接接続を試す前に見る場所

Appleは、Apple TV 4Kをバー/AVレシーバーのHDMI入力へつなぎ、そのHDMI出力からテレビへつなぐ方法を案内しています。この経路を使うには、外部機器用のHDMI入力が実際にあることを確認してください。テレビ音声用の端子を、外部再生機器を入れる端子と取り違えないようにします。

さらに、Atmos対応のバーでも、HDR10やDolby Visionの映像を通せない場合があります。欲しい音声と映像を同時に利用するには、経路上の機器が両方に対応している必要があります。直接接続するだけで解決すると決めず、映像の条件も一緒に確認します。

4. 対象機器の音声設定を確認する

ここからは機器別の公式例です。シリーズやOSが違う場合は、手元の機器の説明書に切り替えてください。

Apple TV 4K:tvOS 27の例

[設定]→[ビデオとオーディオ]→[オーディオフォーマット]を開き、[自動]と[ドルビーアトモス]の状態を確認します。自動では機器に適した形式が選ばれ、対応していればAtmosも含まれます。Atmosがオフの場合は、対応する構成でオンにして確認します。

一部の項目は、テレビやレシーバーが対応する場合だけ表示されます。利用できる機能はApple TV 4Kのモデルや国・地域によっても異なります。項目が見つからないときは、OS版と接続機器の対応条件を確認してください。

[ドルビーデジタル5.1に変換]はAtmos/マルチチャンネルPCMに対応しない機器向け、[ステレオのみ]は2チャンネルPCMを送るステレオ構成向けの設定です。これらへの変換は、Atmosを維持するための対策ではありません。

BRAVIA:日本向け共通ヘルプのeARC接続例

対象は、日本向けのBRAVIA 9/8/8 II/7/5/A95Lの共通ヘルプです。端子や利用できる機能は機種によるため、個別の端子番号は手元の説明書で確認します。

このeARC接続図では、テレビとオーディオ機器の間にイーサネット対応HDMIケーブルを指定し、認証済みPremium High Speed HDMIケーブルを推奨しています。ケーブルだけでなく、次の3か所を一組として確かめてください。

  1. 対応端子:該当機種の説明書でeARC対応を確認し、[ARC]または[eARC/ARC]と記載されたテレビのHDMI入力を、バー/AVアンプのテレビ接続用HDMI端子につなぎます。
  2. テレビ側:[設定]→[画面と音声]→[音声出力]で、[オーディオシステム設定]→[eARC設定]を[オート]にし、[スピーカー出力]を[オーディオシステム]にします。
  3. オーディオ機器側:その機器の説明書に従い、eARC機能も有効にします。

説明書に従って[パススルー優先]を使う場合は、ほかの機能への影響も確認します。この共通ヘルプでは、一部の音声信号でシステム音や音声応答が出なくなり、本体マイク搭載モデルでは音声認識性能が低下する場合があるとされています。

5. 対応音声を再生したまま、受信表示を確認する

最初に選んだAtmos対応のエピソード・音声言語を再生し、バー/AVアンプが受信している形式を確認します。作品のAtmosロゴ、機器の受信形式、サラウンド処理モードは、それぞれ別の情報です。立体感の印象だけで、Atmos信号の受信や上向きスピーカーの動作を判定しないようにします。

現行Sonosアプリで確認する場合

iOS/Android用の現行Sonosアプリでは、次の順です。

  1. システムタブをタップして、システムビューを開く。
  2. 対象のホームシアター製品を選び、再生中画面を開く。
  3. 再生コントロールの上にある、音声形式のバッジを見る。

S1 ControllerやWebアプリには別の確認手順があります。使っているアプリに合った公式案内を参照してください。

Apple TV 4Kでは、Atmos表示だけで判断できない場合もある

tvOS 27の[常時オーディオ接続]は、Dolby MAT接続を使い、音声形式を切り替えるときの信号中断を避ける機能です。この機能では、古いレシーバーがAtmosと表示していても、元の音声はステレオやマルチチャンネルのまま再生される場合があります。

そのため、受信表示と合わせて、再生中の作品・エピソード・言語がAtmosに対応するかも確認します。同機能をオフにすると受信機側の形式別処理を使えますが、表示を合わせるために一律でオフにする手順にはしません。まず、この表示例外に当たる構成かを確認してください。

6. 確認できたことを残して、次の行動を決める

作品と言語、機器と経路の条件、表示の意味を確認し、目的の音声形式を受信できていれば確認は終了です。そのときの再生機器・設定・接続順を残しておきましょう。

対応していない箇所が公式資料で確認できた場合は、その箇所を記録します。ケーブル交換だけで解決すると決めず、使える音声形式や経路を機種別の案内で確認してください。

判断できない箇所が残る場合は、次の情報をそろえて説明書やメーカーのサポートへ進むと、確認の続きを伝えやすくなります。

  • 作品名、シーズン・エピソード、選択した音声言語、サービスとアプリ。
  • テレビ・再生機器・バー/AVアンプの型番、世代、販売国、OS版。
  • 機器をつないでいる順序と、使っている端子。
  • 確認した音声設定と、再生中に表示された受信形式。

設定変更後に音が出なくなった場合は、変更した設定を元に戻し、機種別の記事一覧から初期設定や入力選択の確認に切り替えてください。

ケーブルの表示や接続区間を調べたい場合はHDMIケーブル・eARC・4K120の確認ガイド、音は出るものの映像とずれる場合はテレビとサウンドバーの音ズレ確認ガイドへ進めます。