最初に、音が先か遅いかを確かめる

音ズレは、ずれる方向を確かめてから調整します。 音が先に聞こえるときと、口が動いたあとで音が聞こえるときでは、試す設定が変わります。現在の設定をメモし、一度に一項目だけ変えて、同じ場面で比べてください。

見え方・聞こえ方 最初に確認すること
口が動くより先に音が聞こえる 音声を遅らせる調整があるか
口が動いたあとで音が聞こえる 再起動や追加の音声処理。音声の遅延値をさらに増やす操作は後回し
どちらが先か判断できない 会話や手拍子など、動きと音の対応が分かる同じ場面で比較

完全に無音の場合は、まず初期設定や入力選択を確認します。機種別の記事を探すから、お使いのテレビとサウンドバーを選んでください。

1. 音ズレが起きる接続を一つに絞る

次の情報を確認すると、どの機器の設定を見るべきか整理できます。

  • テレビとサウンドバーの正式な型番、販売国。
  • テレビ内蔵アプリ、放送、外部の再生機器のうち、どれで起きるか。
  • 外部機器のHDMIケーブルが、テレビとサウンドバーのどちらに入っているか。
  • テレビ音声をHDMI、光、Bluetooth、別室のグループ再生のどれで聴いているか。

別の入力やテレビスピーカーでも同じ場面を比べると、症状が出る範囲を絞れます。ただし、この比較だけで故障している機器を決めつけないでください。

2. 音が先に聞こえる場合

使用機種の説明書で、音声を遅らせる調整を探します。機能名が「AVシンク」「音声遅延」でも、作用や調整できる範囲は機器ごとに確認してください。

Sonosホームシアターの公式例では、現行のiOS/Androidアプリで[設定]から対象製品を開き、[ホームシアター]の[TVダイアログ同期]を選びます。スライダーを右へ動かすと音声が遅くなるため、少しずつ動かして同じ場面を確認します。S1 Controllerは入口が異なり、他社のサウンドバーにも同じメニューがあるわけではありません。

3. 音が遅れて聞こえる場合

音声をさらに遅らせる調整を増やしても、目指す方向と合いません。まず現在値を確認し、次のように原因を切り分けます。

Sonos公式が案内する例は、以下の順序です。

  1. テレビと、使用中の外部再生機器を再起動する。
  2. テレビや再生機器で追加の音声処理を使っていないか確認する。機能名や無効化の方法は、それぞれのメーカーの説明書で確かめる。
  3. 必要なら、テレビまたは再生機器をステレオ出力にして比較する。

ステレオでの比較はサラウンド音声を失う診断です。 Atmosを保ったまま直す設定ではありません。Sonosの案内にはPCMも挙がっていますが、PCMという名称だけで常にステレオとは判断せず、お使いの機器の出力仕様を確認してください。変化がなければ元の設定に戻し、接続経路やテレビ側の同期機能を調べます。

4. テレビ側とサウンドバー側の同期機能を分けて確認する

SonyのHDMI音ズレ対策では、再生機器の接続先に応じて確認する機能を分けています。音声を遅らせる機能と、映像を遅らせる機能は作用が異なります。 最初に確認した「ずれる方向」と合わせて選んでください。

接続・再生方法 Sonyが案内している確認先
再生機器をサウンドバー/ホームシアターへ接続 音声を遅らせるAVシンク機能が搭載されていれば、その調整
再生機器をテレビへ接続、またはテレビ内のコンテンツを再生 テレビに映像を遅らせるAVシンク機能があれば、その設定

日本向けBRAVIAの例と、調整できない条件

日本向けBRAVIA 9/8/8 II/7/5/A95Lの共通ヘルプでは、HDMI接続時の確認先は[設定]→[画面と音声]→[音声出力]→[オーディオシステム設定]→[AVシンク]です。ただし、次の条件があります。

  • 視聴シーンが[ゲーム/PC]では[切]に固定され、変更できません。
  • 視聴シーンが[映像/静止画]で、画質モードが[フォト]のときは、[オート]でもタイミングを調整しません。
  • 接続機器によっては、[入]や[オート]でも一致しない場合があります。

この操作を、ほかのシリーズや販売地域の機種へそのまま当てはめないでください。ゲーム中は操作感も比較し、同期調整のためだけにゲーム向け設定を無条件で解除しないようにします。なお、同ヘルプのBluetooth接続時の注意では、映像の遅延により操作の反応が遅く感じられる場合があると説明されています。

5. 接続先を変える前に、HDMI入力と映像対応を確認する

テレビ経由の外部機器で改善しない場合、Sonyはサウンドバー側にHDMI入力があるときの直接接続も案内しています。試す前に、次の両方を説明書で確認してください。

  • 外部再生機器を接続するためのHDMI入力が、実際にあること。
  • 使いたい音声形式と、テレビへ送る映像形式に対応していること。

テレビ音声用のARC/eARC端子を、外部機器用のHDMI入力と取り違えないことが大切です。Apple TV 4Kの公式案内でも、Atmos対応のオーディオ機器がHDR10やDolby Visionに対応しているとは限らないとされています。接続を変えるときは、音と映像の両方を確認してください。

Sonosの別室グループで起きる問題は、別の設定を確認する

Sonosの[グループオーディオ遅延]は、ホームシアターとグループ化した別室でテレビ音声が途切れるときに、遅延を加えて中断を減らすための設定です。映像との同期が重要でない場合に役立つ機能なので、口の動きに合わせる[TVダイアログ同期]と混同しないでください。

改善したとき・まだ合わないとき

同じ場面で音と映像が合ったら、使いたい音声形式が保たれているか、ゲームをする場合は操作感に支障がないかも確認して終了します。

改善しない場合や設定が見つからない場合は、型番・販売国・接続順・音が先か遅いか・症状が出る入力・変更した設定をそろえて、機種別記事やメーカーの説明書・サポートへ進んでください。初期化や買い替えを急ぐ前に、未確認の条件を一つずつ埋めるのがこのガイドの到達点です。