BRAVIA 5「K-55XR50」× TCL S55Hのつなぎ方|HDMI eARCの配線手順・ゲーム機の接続先・光デジタルに切り替えるときの注意

結論

ソニーのテレビ BRAVIA 5「K-55XR50」 と、TCLのサウンドバー S55H をつなぐときの基本形は、HDMIケーブル1本によるeARC接続です。挿す場所は次の1組だけです。

この形になる理由は、両側の公式情報がここでかみ合うからです。ソニー公式のHDMI入力信号一覧では、XR50シリーズでeARC/ARCに対応する入力として HDMI 3 が示されています。TCL側は、日本の製品ページがS55Hの仕様として HDMI2.0 eARC を挙げており、さらに型番別のクイックスタートガイドが、テレビとつなぐ方法として HDMI eARC光デジタル を示しています。両方に「eARC」があるので、遠回りをせずHDMI 1本で結べます。そのうえで「まずHDMI eARCを選ぶ」と言い切るのは、この2つの公式表記を踏まえたこの記事としての判断です。

作業は次の4ステップです。

  1. HDMIケーブルでテレビの HDMI 3 とサウンドバーの HDMI eARC を結ぶ
  2. テレビ側で3つの設定を行う
    • [設定]—[放送と外部入力]—[外部入力設定]—[ブラビアリンク設定]—[ブラビアリンク機器制御]を有効にする
    • [オーディオシステム設定]—[eARC設定]—[オート]
    • [設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[スピーカー出力]—[オーディオシステム]
  3. サウンドバー側は、入力(ソース)をHDMI eARCにする
  4. ゲーム機・レコーダー・プレーヤーなどの映像機器は、すべてテレビ側のHDMI入力につなぐ

4番目は、この組み合わせで最初に理解しておきたい点です。TCL公式の型番別クイックスタートガイドが示すS55Hのソース(入力)は HDMI eARC/光デジタル/AUX/USB/Bluetooth で、映像機器をつなぐためのHDMI入力はありません。つまりサウンドバーはテレビの「音の出口」専任で、映像の分岐点にはなりません。配線は「機器 → テレビ → HDMI 3(eARC)→ サウンドバー」に一本化されます。

先に用語を整理しておきます。


この記事が対象とするモデルと、資料の使い分け

対象

TCLの他モデルの情報は、この記事では一切使っていません。 名称や外観が近くても、端子構成・対応フォーマット・操作手順が同じとは限らないためです。手元の製品がS55H以外であれば、この記事の内容はそのまま当てはまりません。

型番表記でつまずかないための注意

S55Hのクイックスタートガイドを自分でダウンロードして読むと、日本語のBluetoothの説明部分に「TCL S45H」という別型番の表記が出てきます。これは資料側の表記の誤りとして扱うべきもので、手元の製品の型番を判断する根拠にはしないでください。 型番の確認は、本体表示・箱・購入履歴で行ってください。この記事も、その表記を型番の裏付けとしては使っていません。

どの資料が何を担当するか

この組み合わせでは、公式資料の役割が分かれています。読み分けを間違えると、他モデルの話や他地域の話が混ざります。

この記事では、日本での製品としての機能は製品ページ、つなぎ方と操作はクイックスタートガイド、という切り分けで書いています。


基本の接続構成

配線は次の1本です。

覚え方はシンプルで、テレビ側は HDMI 3 で固定です。ソニー公式のHDMI入力信号一覧が、XR50シリーズのeARC/ARC対応入力として示しているのがこの入力だからです。HDMI 1・2・4に挿しても、テレビの音をサウンドバーへ返す経路にはなりません。ここを間違えると「映像は映るのに音が出ない」「テレビのスピーカーから音が出たまま」という状態になります。

サウンドバー側は、テレビとつなぐためのHDMI eARC端子に挿します。ここは映像機器を挿す入力ではありません(詳しくは後述)。

ソニー公式ヘルプガイドは、eARC/ARC表記のHDMI端子について、テレビにつないだ外部入力機器の音声を eARCに対応したオーディオシステム へパススルーできると説明しています。S55Hは日本の製品ページで HDMI2.0 eARC と示されているため、この記事では、その「eARCに対応したオーディオシステム」の条件を満たす側として扱います。

なお、製品ページの HDMI2.0 という表記から、この記事が経路ごとの帯域や対応可否を推測することはしません。確認できているのは、テレビ接続用のHDMI端子がeARCとして示されている、というところまでです。


用意するHDMIケーブルと、その未確認の境界

ケーブルの条件は テレビ側の公式情報 が持っています。

ソニー公式ヘルプガイド(BRAVIA 5)は、eARCでのHDMI接続について「イーサネット対応HDMIケーブル(別売)」を使うとしています。

したがって、この記事の推奨は明快です。「イーサネット対応」と明記されたHDMIケーブルを用意してください。 テレビ側が求める条件を満たすことがはっきりしているケーブルを選ぶのがいちばん確実です。

ここで、断定しない点を先に書いておきます。

※ゲーム機をテレビにつなぐ場合は、テレビと外部機器の間に別のケーブル条件があります。これはテレビとサウンドバーの間の条件とは別の話なので、後の章で分けて説明します。


手順1:テレビとサウンドバーをHDMIで結ぶ

用意したHDMIケーブルで、K-55XR50の HDMI 3S55Hの HDMI eARC をつなぎます。


手順2:テレビ側の設定を3つ行う

いずれもソニー公式に記載されているメニュー表記です。この記事では、公式に記載のないメニュー名や項目を推測で補うことはしません。

2-1. ブラビアリンク機器制御を有効にする

[設定]—[放送と外部入力]—[外部入力設定]—[ブラビアリンク設定]—[ブラビアリンク機器制御]を有効にする。

これはHDMI経由の機器連動(CEC)に関わるテレビ側の設定です。TCLのクイックスタートガイドがHDMIでテレビと接続するsetup上で「HDMI CEC ON」を示していることと対応付け、この記事ではテレビ側の手順に含めます。

ただし境界があります。ソニー側のこの記載が示しているのは、テレビにその設定項目とメニュー経路が存在することまでです。「あらゆるサウンドバー・あらゆるeARC接続で有効化が必須」ということまでを示すものではありません。 手順に入れているのはこの記事の判断です。

2-2. eARC設定をオートにする

[オーディオシステム設定]—[eARC設定]—[オート]

2-3. 音の出口をオーディオシステムに切り替える

[設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[スピーカー出力]—[オーディオシステム]

この手順を説明しているソニー側の記載は、HDMIケーブルでつないだ場合と光デジタルケーブルでつないだ場合の両方を対象としています。つまり、後で光デジタルに切り替えた場合も、この設定は同じように必要になります。

ここまでで、テレビ側の準備は完了です。


手順3:サウンドバー側で行うこと

サウンドバー側で押さえるのは2点です。

3-1. ソース(入力)をHDMI eARCにする

TCL公式の型番別クイックスタートガイドが示すS55Hのソースは、HDMI eARC/光デジタル/AUX/USB/Bluetooth です。テレビの音を聞くときは、このうち HDMI eARC を選びます。

3-2. HDMI接続のsetupではCEC ONが示されている

TCL公式の型番別クイックスタートガイドは、HDMIでテレビとつなぐsetup上で「HDMI CEC ON」を示しています。 この記事では、このgenericなexact-model接続情報を、K-55XR50側で[ブラビアリンク機器制御]を有効にする手順と対応付けています。これはこの組み合わせについての記事としての判断です。

一方で、S55H本体側に独立したCECのON/OFF設定やメニューがあること、その日本語のメニュー経路は、この記事が確認した資料では確立されていません(未確認)。 S55H側で確実に言える操作は、テレビの音を聞くときにソースを HDMI eARC にすることまでです。


ゲーム機・レコーダー・プレーヤーはどこにつなぐか

この組み合わせで最も迷いやすい点ですが、答えは1つです。

映像機器は、すべてテレビ側のHDMI入力につなぎます。

理由は、TCL公式の型番別クイックスタートガイドが示すS55Hのソースが HDMI eARC/光デジタル/AUX/USB/Bluetooth であり、映像機器をつなぐためのHDMI入力が含まれていない ためです。サウンドバーを経由させる配線は成立しません。

したがって構成は次の形に固定されます。

音については、ソニー公式ヘルプガイドが示すとおり、eARC/ARCと記載されたHDMI端子が、テレビにつないだ外部入力機器の音声をeARC対応オーディオシステムへパススルーする役割を持ちます。だから、視聴のたびにケーブルを挿し替える必要はありません。

端子の役割を取り違えないために


ゲーム機など、映像性能が問われる機器はテレビの HDMI 4 へ

テレビのHDMI 3はサウンドバーとの接続で埋まります。では、4K/120HzやVRRを使いたいゲーム機はどこに挿すのか、という問題になります。

答えは HDMI 4 です。

ソニー公式のHDMI入力信号一覧では、XR50シリーズについて HDMI 3 と HDMI 44K/120Hz・VRR・ALLM・HDCP2.3 に対応する入力として示されています。この2つのうちHDMI 3をサウンドバーに使うため、映像性能が問われる機器の受け皿として残るのがHDMI 4です。この振り分け自体は、公式の対応表を踏まえたこの記事の判断です。

役割を整理すると、次のようになります。

4K 100Hz/120Hzを使うときの前提条件

ここは公式資料ごとに表記が異なるため、混ぜずに分けて書きます。

この2つのメニュー表記は、別々の公式資料が別々の言い方で示しているものです。この記事では、両者をつなぎ合わせて第3のメニュー名を作ることはしません。 実機のメニューに表示されている表記を確認して選んでください。

そして重要な区別があります。ここで出てくるウルトラハイスピードHDMIケーブルの条件は、テレビと外部機器の間の話です。 テレビとサウンドバーの間に必要な「イーサネット対応HDMIケーブル」とは別の条件なので、混同しないでください。


普段の使い方:切り替えるのはテレビの入力

日常操作で切り替えるのは、テレビの入力です。

どちらでも、音は HDMI 3のeARC経路 を通ってサウンドバーへ届きます。サウンドバー側のソースは HDMI eARC のままで構いません。

「テレビの入力=見る機器を選ぶもの」「サウンドバーのソース=音の入り口を選ぶもの」 と役割を分けて覚えると、操作で迷いにくくなります。

リモコン連動について言えること

テレビ側には[ブラビアリンク機器制御]があり、S55HのクイックスタートガイドはHDMIでテレビと接続するsetup上で「HDMI CEC ON」を示しています。ただし、テレビのリモコンで電源・音量・ミュートなどの何が実際に連動するかは、この記事が確認した公式情報では確立されていません(未確認)。 この記事では動作範囲を約束しません。


音声フォーマットについて言えること・言えないこと

ここは誤解が生まれやすいので、どちらの側の資料が何を言っているかを分けて書きます。

サウンドバー側

TCLの日本の製品ページがS55Hの機能として挙げているのは、Dolby AtmosDTS Virtual:X です。あわせて 2.1ch/220W/HDMI2.0 eARC が示されています。

これは製品としての機能表記です。この記事では、この表記から「どの接続経路なら、どの形式で鳴るか」という対応表を作ることはしません。 元の資料がそこまでを示していないためです。

テレビ側

ソニー公式ヘルプガイドは、BRAVIA 5のeARC/ARC(HDMI3入力のみ)について、次のフォーマットを挙げています。

この一覧はテレビ側の出力に関する記載であり、個々のソース・アプリ・コンテンツ・設定のすべてで、実際にその形式が届くことまでを保証するものではありません。

この記事が作らないもの

テレビ側の出力一覧と、サウンドバー側の機能表記を突き合わせて、「この経路ならこう鳴る」という対応表を作ることはしません。 それは公式情報が示している範囲を超えるためです。

同様に、一覧にない項目をもって「非対応」と断定することもしません。確認できたのは、それぞれの公式資料が列挙している内容までです。


光デジタル接続(有線の代替経路)と、その未確認の境界

TCL公式の型番別クイックスタートガイドは、テレビとの接続方法として HDMI eARC光デジタル を示しています。K-55XR50側も、ソニー公式の仕様表で 光デジタル音声出力端子が1系統 あるとされています。つまり、光デジタルは両側に用意されている有線の代替経路 です。

この記事の位置づけは、「HDMIでの相性問題がどうしても解決しないときの代替」 です。最初から選ぶ接続ではありません。

切り替える場合の注意は次のとおりです。

光デジタルでのPCMに関する重要な境界

インターネット上には「サウンドバーから音が出ないときは、テレビの音声出力をPCMに変更する」という趣旨の説明が数多くあります。しかし、S55Hについて、光デジタル接続時のPCMに関する条件や復旧手順は、この記事が確認した公式情報では確立されていません(未確認)。

この記事が言えるのは、光デジタルが両側に存在する有線の代替経路であるというところまでです。

Dolby Atmosと光デジタル

光デジタルでDolby Atmosが得られるかどうかは、この記事が確認した公式情報では確立されていません(未確認)。 Atmosを含む立体音響を前提にする場合、この記事が基本とするのはHDMI eARC接続です。光デジタルをその同等品としては扱いません。


音が出ない・テレビのスピーカーから音が出るときの確認順序

S55H側のトラブルシューティング手順は、この記事が確認した公式情報の範囲にありません。 以下は、確認できているテレビ側の公式設定項目と、サウンドバー側のソース選択を順に見直す、この記事としての確認手順です。

  1. 挿している端子を確認する。 サウンドバーからのHDMIケーブルが、eARC/ARC対応入力である テレビのHDMI 3 に入っているかを確認します。他のHDMI入力では、テレビの音は返りません。
  2. サウンドバー側のソースを確認する。 HDMI eARC が選ばれているかを見ます。AUX・USB・Bluetoothのままになっていないか確認してください。
  3. テレビの音の出口を確認する。 [設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[スピーカー出力]—[オーディオシステム] になっているかを見ます。テレビのスピーカーから音が出ている場合は、まずここです。
  4. eARC設定を確認する。 [オーディオシステム設定]—[eARC設定]—[オート] になっているかを見ます。
  5. テレビ側のCEC設定を確認する。 [設定]—[放送と外部入力]—[外部入力設定]—[ブラビアリンク設定]—[ブラビアリンク機器制御] が有効かを見ます。S55HのクイックスタートガイドはHDMI接続のsetup上で「HDMI CEC ON」を示しますが、S55H本体側の独立した設定メニューは確認できていません。
  6. ケーブルの条件を確認する。 イーサネット対応 と明記されたHDMIケーブルかどうかを見ます。テレビ側の公式条件はこの表記です。

ここまで試してもHDMI経路で解決しない場合の限定的な代替が、前章の光デジタル接続です。ただし、CEC連動やAtmosの扱いが同じにはならない点、PCM周りが未確認である点を踏まえたうえで判断してください。


この記事で断定しないこと(未確認の一覧)

以下は、この記事が確認した公式情報の範囲では確立されていない事項です。「できない」という意味ではなく、根拠となる記載を確認できていない、という意味です。


まとめ

出典:ソニー公式HDMI入力信号一覧(XR50シリーズ)/ソニー公式サポート(BRAVIA 5・XR50)/ソニー公式ヘルプガイド(BRAVIA 5)/ソニー公式仕様表(BRAVIA 5 XR50シリーズ)/TCL公式製品ページ(日本・S55H)/TCL公式クイックスタートガイド(S55H)

参照した公式情報

この記事の判断に使用したメーカー公式資料です。