BRAVIA 5「K-55XR50」× SHARP HT-SB117はどうつなぐ? HDMI ARC接続と、[PCM固定]が要る理由
結論
この組み合わせは、HDMI ARCでつなぐのが基本です。しかも、付属のHDMIケーブル1本ですぐ始められます。
- テレビ K-55XR50 → HDMI 3(Sony公式のHDMI入力信号一覧で、XR50シリーズのeARC/ARC対応入力とされている入力)
- サウンドバー HT-SB117 → HDMI(ARC)出力
シャープ公式のHT-SB117の仕様では、端子構成が HDMI(ARC)出力×1/角型光入力×1/ステレオミニジャック×1 と記載されています。HDMI端子はこのARC出力の1系統だけなので、サウンドバー側は挿し間違えようがありません。迷いどころはテレビ側で、「HDMI 3」と覚えておけば確実です。
手順そのものも、Sony公式ヘルプガイドに 「HDMI接続(ARC対応)」の手順として用意されています。「テレビとオーディオシステムを、HDMIケーブルでつなぐ」、そのとき 「ARC」または「eARC/ARC」の文字が記載されているテレビのHDMI入力端子につなぐ、そして 「オーディオシステムを調整する」 へ進む、という流れです。この記事はこのARCの手順に沿って書いています。
そして、この組み合わせで最も大事なのは、テレビ側の音声フォーマット設定です。シャープ公式のHT-SB117の仕様に記載されている対応音声フォーマットは PCM(最大2ch) だけです。シャープ公式の取扱説明書も、テレビと接続する手順のなかで テレビの音声出力の設定を「PCM」モードにする ことを求めています。
一方、Sony公式ヘルプガイドがBRAVIA 5で案内している該当の設定は [デジタル音声出力設定]—[PCM固定] で、その説明は「オーディオシステムがドルビーデジタルやDTSに非対応の場合」に選ぶもの、とされています。HT-SB117はまさにその条件にあたります。シャープ側の「PCMモードにせよ」という要求と、Sony側に用意されている[PCM固定]を結び付けて「この組み合わせでは[PCM固定]が必要」としているのは、この記事の判断です。
テレビ側でやることは、まとめると次の3つです(メニュー名はすべてSony公式ヘルプガイドの表記どおり)。
- [設定]—[放送と外部入力]—[外部入力設定]—[ブラビアリンク設定]—[ブラビアリンク機器制御]を有効にする
- [設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[スピーカー出力]—[オーディオシステム]を選ぶ
- [設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[オーディオシステム設定]—[デジタル音声出力設定]—[PCM固定]に設定する
先に注意点を2つ。ひとつめ。シャープ公式の取扱説明書には「eARCの設定がある場合は『ARC』モードにする」という一般的な案内がありますが、これはSonyのメニュー名ではありません。 BRAVIA 5に「ARCモード」という設定項目があるとは、この記事は書きません。この記事が従うのはSony公式ヘルプガイドの ARC接続の手順 で、eARC向けに別途用意されている手順の設定やケーブルの条件を、このARC接続に持ち込むこともしません。 テレビ側は上の3項目です。
ふたつめ。HT-SB117にはHDMI入力(映像を受ける入口)がありません。 ゲーム機やプレーヤー、レコーダーは、すべてテレビ側のHDMI入力につなぎます。
なお、この記事に出てくる用語は次のようなものです。
- HDMI ARC:テレビとサウンドバーをHDMIケーブル1本でつなぎ、テレビ側の音をサウンドバーへ送るしくみ。eARCはその拡張版で、別のものです。
- HDMI CEC:HDMIでつないだ機器同士を連動させるしくみ。Sony側の呼び名が「ブラビアリンク」です。
- PCM:圧縮されていない音声形式。ドルビーデジタルやDTSとは別のものです。
- VRR / ALLM:ゲーム時の表示に関わるHDMIの機能です。
対象モデルと確認範囲
この記事が扱うのは、次のこの2機種の組み合わせだけです。
- テレビ:Sony BRAVIA 5「K-55XR50」
- サウンドバー:シャープ「HT-SB117」
同じブランドでも、型番が違えば端子構成も対応フォーマットも変わります。HT-SB117以外のシャープ製サウンドバーや、K-55XR50以外のBRAVIAについては、この記事は何も述べません。
根拠として使うのは、Sony公式とシャープ公式の一次情報だけです。公式表記から読み取れないことは、未確認としてそのまま残します。「未確認」は「非対応」という意味ではありません。
なぜ「eARC」ではなく「ARC」なのか
テレビ側とサウンドバー側で、公式表記が異なるためです。
テレビ側。 Sony公式のHDMI入力信号一覧では、XR50シリーズの HDMI 3 が eARC/ARC 対応の入力とされています。つまりテレビ側の入力そのものは、eARC/ARCの入口として案内されています。
サウンドバー側。 シャープ公式のHT-SB117の仕様に記載されているHDMI端子は HDMI(ARC)出力×1 で、取扱説明書でも ARC/CECに対応したHDMI端子 と説明されています。eARCとしての記載はありません。
したがって、テレビ側にeARC対応と書かれた入力があっても、この組み合わせで成立するのはARCによる接続です。この記事はHT-SB117を ARCでつなぐモデル として扱い、eARCでつながるとは書きません。 テレビ側のeARCに関する記載や、eARCで一般に語られる能力を、HT-SB117側の話として読み替えることもしません。
「eARC/ARC」と書かれた端子に挿すこと自体は、まったく問題ありません。 Sony公式ヘルプガイドのARC接続の手順が指定しているのは、「ARC」または「eARC/ARC」の文字が記載されているテレビのHDMI入力端子です。K-55XR50でその表記にあたる入力がHDMI 3なので、ARCの受け口としてそのまま使えます。
そのうえで、eARC側の手順を持ち込むことはしません。 この記事が従うのはSony公式ヘルプガイドの HDMI接続(ARC対応) の手順で、eARC向けに別途用意されている手順の設定やケーブルの条件を、このARC接続の必須条件として要求することはしません。
そして、シャープ公式の取扱説明書にある「eARCの設定がある場合は『ARC』モードにする」という文言は、特定のテレビを指していない一般的な案内です。BRAVIA 5に「ARCモード」という名前のメニューがあるとは、この記事は書きません。 存在しないメニュー名を探して設定画面をさまようより、上に挙げた3つのSony公式メニューを順に押さえてください。
接続と設定の手順
1. 付属のHDMIケーブルで、テレビのHDMI 3とサウンドバーのHDMI(ARC)出力をつなぐ
用意するものは、付属のHDMIケーブル1本だけです。 シャープ公式のHT-SB117の仕様の付属品欄には、HDMIケーブル(1.5 m)×1 と 光デジタル音声ケーブル(1.5 m)×1 が掲載されています。取扱説明書のテレビとの接続手順も、付属のHDMIケーブル を使うと記載しています。基本の接続のために、ケーブルを買い足す必要はありません。
- サウンドバー HT-SB117 → HDMI(ARC)出力
- テレビ K-55XR50 → HDMI 3
Sony公式ヘルプガイドのARC接続の手順は、「ARC」または「eARC/ARC」の文字が記載されているテレビのHDMI入力端子につなぐよう案内しています。K-55XR50でその表記にあたる入力が、Sony公式のHDMI入力信号一覧で eARC/ARC とされている HDMI 3 です。この2つの公式情報を結び付けて「HDMI 3に挿す」としているのは、この記事の判断です。 ほかのHDMI入力に挿すと、ARCの経路になりません。ここだけは間違えないでください。
ケーブルについては、公式の記載が2つあります。混ぜずに読んでください。
- シャープ公式(HT-SB117の取扱説明書):テレビとの接続に 付属のHDMIケーブル を使う、というこの機種そのものについての記載です。
- Sony公式ヘルプガイド(ARC接続の手順):認証済みのプレミアム ハイスピードHDMIケーブルをおすすめします、というおすすめの記載です。
付属のシャープ製HDMIケーブルが、このSony側の推奨に正確に一致するかどうかは、参照した公式情報からは分かりません(未確認)。 そのため、この記事はSony側の推奨を「必須条件」に格上げしません。 まずは付属のHDMIケーブルでつないでください。それでARC接続が安定しないときに、Sony公式が推奨する仕様のHDMIケーブルを試す——この順序はこの記事の判断です。
なお、Sony公式ヘルプガイドのARC接続の手順は、つないだあと 「オーディオシステムを調整する」 へ進みます。その中身にあたるのが、下の手順3と手順4です(手順2のブラビアリンクは、Sony公式ヘルプガイドの別の設定案内です)。
2. テレビ側の「ブラビアリンク機器制御」を有効にする
Sony公式ヘルプガイドの手順に従い、 [設定]—[放送と外部入力]—[外部入力設定]—[ブラビアリンク設定]—[ブラビアリンク機器制御] を有効にします。
ここは読み方を分けて書いておきます。シャープ公式が説明しているのは、HT-SB117側のHDMI端子がARC/CEC対応であること、そしてCEC対応機器の電源に連動して本機の電源が入る・切れることまでで、テレビ側のどのメニューをどう操作するかまでを指定しているわけではありません。一方、**Sony公式ヘルプガイドが案内しているBRAVIA 5側の該当する設定が、この「ブラビアリンク機器制御」**です。この2つを結び付けて「テレビ側ではブラビアリンク機器制御を有効にする」としているのは、この記事の判断です。 シャープとSonyが、この2機種の組み合わせについて公式にそう案内しているわけではありません。
あわせて、連動動作への期待値も先に書いておきます。
- シャープ公式が記載している電源連動は、HDMI CEC機能に対応した接続機器の電源が入ると本機の電源も入る/接続機器の電源が切れると本機の電源も切れるというものです。CEC対応であることが前提の、条件付きの動作です。
- シャープ公式は、CEC機能によって本機が認識されるまで若干の遅れが生じる場合があるとも明記しています。テレビの電源を入れた直後に音が出なくても、まず少し待ってください。
- メーカーをまたいだCEC連動が期待どおりに動くことは、参照した公式情報からは保証されていません。 シャープ公式が記載しているのはHT-SB117側の動作までで、K-55XR50と組み合わせたときにどこまで連動するかは 未確認 です。連動しない場合は、テレビ側とサウンドバー側をそれぞれ手動で操作する前提で考えてください。
3. 音の出力先をサウンドバーに切り替える
Sony公式ヘルプガイドの手順に従い、 [設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[スピーカー出力]—[オーディオシステム] を選びます。
シャープ公式の取扱説明書は、テレビ側で スピーカー音声出力を「外部スピーカー」 にするよう案内しています。これも特定のテレビのメニュー名ではありません。BRAVIA 5でこれにあたる設定が[スピーカー出力]—[オーディオシステム]である、と結び付けているのはこの記事の判断です。 ここに書いたメニュー名はSony公式ヘルプガイドの表記どおりで、それ以外のメニュー名をこの記事で推測して補うことはしません。
なお、Sony公式ヘルプガイドのこの案内は、HDMIケーブルでつないだ場合と光デジタルケーブルでつないだ場合の両方を対象としています。あとで触れる光デジタル接続でも、この設定は同じです。
4. デジタル音声出力設定を[PCM固定]にする
この組み合わせでは、ここが必須です。
Sony公式ヘルプガイドの表記で、HDMIケーブル接続の場合は [設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[オーディオシステム設定]—[デジタル音声出力設定] を開き、[PCM固定] を選びます。
理由は単純です。シャープ公式のHT-SB117の仕様に記載されている対応音声フォーマットは「PCM(最大2ch)」だけで、取扱説明書もテレビの音声出力を「PCM」モードにするよう求めています。 そしてSony公式ヘルプガイドは、[PCM固定]について「オーディオシステムがドルビーデジタルやDTSに非対応の場合」に選ぶものと説明しています。HT-SB117は、この説明が想定している側にあたります。
この2つを突き合わせて「この組み合わせでは[PCM固定]が必要」と決めているのは、この記事の判断です。 Sony公式ヘルプガイドの[デジタル音声出力設定]の記載そのものは、特定のサウンドバーについて[PCM固定]が必須かどうかを決めるものではありません。
ここを飛ばすと、テレビ側がHT-SB117の扱えない形式で音声を送り出す構成になり得ます。 「つないだのに音が出ない」「特定の番組・アプリだけ無音になる」といったときは、設定まわりで最初に疑うべきはここです(音量・消音・入力切換・ケーブルといったシャープ公式の基本の確認については、後述の「音が出ないときに最初に見るところ」を先に見てください)。
サウンドバー側の入力について(ARC接続の場合)
シャープ公式の取扱説明書で、リモコンまたは本体の入力を選ぶ操作をくり返し押して、聞きたい機器の入力を選ぶという案内が置かれているのは、光デジタルでつなぐ場合(HDMI端子のない機器を接続する場合)の手順です。
ARCでつないだときに、この入力選択の操作が「つなぐ手順」として必要かどうかは、この記事の確認範囲では未確認です。 ですからこの記事は、ARCの手順に入力選択の操作を必須の手順としては足しません。同時に「不要である」とも書きません。
ただし、音が出ないときの確認としては話が別です。 シャープ公式の取扱説明書は、**「音が出ない」ときの確認項目として「入力切換」**を挙げています。つまり、音が出ないときにサウンドバー側の入力を確かめること自体は、シャープ公式が案内している確認です(次章にまとめます)。
音が出ないときに最初に見るところ
まず、シャープ公式の「音が出ない」ときの確認項目から
「つないだのに音が出ない」となったら、最初はここです。 シャープ公式のHT-SB117の取扱説明書は、「音が出ない」ときの確認項目として次を挙げています。手の込んだことをする前の、ふつうの最初の確認です。
- 音量が「0」になっていないか。
- 消音(ミュート)モードになっていないか。
- 入力切換で、聞きたい機器の入力が正しく選ばれているか。
- 接続している機器の電源が入っているか。
- 接続している機器が、正しい入力端子に接続されているか。
- ケーブルが、両端とも端子の奥までしっかり正しく差し込まれているか。
この6項目はシャープ公式の記載です。 そのうえで、この組み合わせでの読み替えを2つだけ補っておきます。
- 3について。 HT-SB117側で入力を選ぶ操作は、リモコンまたは本体の入力を選ぶ操作をくり返し押して、聞きたい機器の入力を選ぶというものです(この操作の案内自体は、シャープ公式が光デジタル接続の手順として置いているものです)。ARC接続でこの操作が「つなぐ手順」として必要かどうかは未確認ですが、音が出ないときに入力切換を確認すること自体は、上のとおりシャープ公式の確認項目です。
- 5と6について。 この組み合わせで「正しい端子」にあたるのは、ARCなら テレビのHDMI 3 ↔ HT-SB117のHDMI(ARC)出力、光デジタルなら テレビのデジタル音声出力(光)端子 ↔ HT-SB117のOPTICAL(デジタル音声入力)端子 です。公式の確認項目をこの2つの経路にあてはめているのは、この記事の判断です。
なお、上のシャープ公式の確認項目に、初期化やリセットにあたる操作は含まれていません。 この記事も、そうした操作をふだんの最初の一手としては案内しません。
次に、この組み合わせ固有の設定を見る
上の確認で直らないときに、テレビ側の設定を見ます。ここから下の項目と、その並び順は、この記事の判断です(シャープ公式の「音が出ない」確認項目に載っているものではありません)。各項目の中身は、シャープ公式の仕様・取扱説明書の記載と、Sony公式ヘルプガイドの設定手順、Sony公式のHDMI入力信号一覧から取っています。
- テレビ側のHDMIは「HDMI 3」か。 eARC/ARC対応と記載されているのはHDMI 3です。別の入力に挿していると、ARCの経路になりません。
- [デジタル音声出力設定]は[PCM固定]か。 HT-SB117の対応フォーマットは PCM(最大2ch) だけで、シャープ公式も「PCM」モードを求めています。この組み合わせで最初に疑うべき設定です。 ただし、これはシャープ公式の「音が出ない」確認項目に載っているものではありません。 シャープ公式のPCMに関する記載(仕様の対応フォーマットと、テレビの音声出力を「PCM」モードにするという接続手順の要求)と、Sony公式ヘルプガイドの[PCM固定]を突き合わせた、この記事の判断による確認です。
- テレビの音声出力先はサウンドバーになっているか。 [スピーカー出力]が[オーディオシステム]になっていなければ、音はテレビ側から出ます。
- [ブラビアリンク機器制御]は有効か。(テレビ側の連動設定として、この記事が上の手順に置いているものです。)
- 少し待ったか。 シャープ公式は、CEC機能により本機が認識されるまで若干の遅れが生じる場合があると明記しています。テレビの電源を入れた直後の無音は、これが原因のこともあります。
- ケーブルを替えて試す。 上の確認でも改善しない場合は、Sony公式がARC接続におすすめしている認証済みのプレミアム ハイスピードHDMIケーブルを試す手もあります(付属ケーブルがこの推奨に一致するかは未確認なので、これは必須条件ではなく切り分けの一手です)。
- それでも連動しないなら、手動で。 メーカーをまたいだCEC連動は保証されていません。 テレビ側・サウンドバー側それぞれの電源と設定を手で確認してください。
ここまでで解決しないときは、光デジタルに切り替えて切り分ける方法があります。手順は後述の「HDMIが使えないときの代替:光デジタル」にまとめました。光デジタルケーブルも付属しているので、追加の買い物なしで試せます。
これ以外の症状(音が途切れる、遅れる、特定の入力だけ鳴らない など)の原因切り分けは、この記事の確認範囲には含みません。
ゲーム機・プレーヤーはどこにつなぐか
すべてテレビ側です。 シャープ公式のHT-SB117の仕様に記載されている端子は HDMI(ARC)出力×1/角型光入力×1/ステレオミニジャック×1 で、映像機器をつなぐためのHDMI入力はありません。 したがって、ゲーム機やプレーヤーをサウンドバーに挿して、そこから映像をテレビへ送る構成は、この組み合わせでは成り立ちません。
構成は次の一本道になります。
- 機器(ゲーム機・プレーヤー・レコーダーなど) → テレビ「K-55XR50」 → HDMI ARC → HT-SB117
ふだんの操作も、これで単純になります。機器を切り替えるときに触るのは、テレビ側の入力切り替えだけです。
どのHDMI入力に挿すか
ゲーム機のように 4K/120Hz・VRR・ALLM が関わる機器では、テレビ側の入力選びが問題になります。
Sony公式のHDMI入力信号一覧では、XR50シリーズについて 4K/120Hz・VRR・ALLM・HDCP2.3のいずれも、HDMI 3とHDMI 4が◯ とされています。一方で、eARC/ARC対応の入力は HDMI 3のみ です。
ここから導かれるのは単純な話です。HDMI 3はサウンドバーが使うため、4K/120HzやVRR/ALLMを使いたいゲーム機は、残る HDMI 4 につなぐ——これがこの記事の判断です。
- サウンドバー(HT-SB117) → テレビ HDMI 3
- 4K/120Hz・VRR・ALLMを使いたいゲーム機 → テレビ HDMI 4
- それ以外の機器 → 空いているHDMI入力
ただし、ここが誤解されやすいところです。HDMI 4に挿しさえすれば4K100/120HzやVRRで映る、というわけではありません。 Sony公式のXR50シリーズ向けサポート情報(この表では「4K 100Hz/120Hz」という表記です)では、その端子のHDMI信号フォーマットの設定を変える必要があると案内されています。設定の場所はSony公式ヘルプガイドの表記で [設定]—[放送と外部入力]—[外部入力設定]—[HDMI信号フォーマット/VRR設定]—(設定したいHDMI端子) で、XR50シリーズについてSony公式が挙げている設定値は[拡張フォーマット(詳細)] です。加えて、一部の機器ではウルトラハイスピードHDMIケーブルが必要とされています(ヘルプガイド側では、4K 120Hzまたは8Kに48Gbps対応のウルトラハイスピードHDMIケーブルが必要と記載されています)。
なお、Sony公式ヘルプガイドの同じ設定画面の説明には [拡張フォーマット(高機能)] という別の選択肢名も出てきます。この2つはそれぞれ別の公式表記なので、この記事ではどちらか一方に寄せたり、混ぜて1つの名前にしたりはしません。 また、選べる項目はモデルによって異なるとされています。手元の画面で迷ったら、XR50シリーズ向けとしてSony公式が挙げているのは[拡張フォーマット(詳細)] である、という点を手がかりにしてください。
ケーブルの話も分けて考えてください。 ここで言うウルトラハイスピードHDMIケーブルの条件は、ゲーム機とテレビのHDMI 4を結ぶケーブルについての話です。サウンドバーとテレビのHDMI 3を結ぶARCのケーブルは、シャープ公式が付属のHDMIケーブルを使うとしているもので、別の話です。この高帯域ケーブルの条件を、ARC接続側の必須条件として持ち込むことはしません。
ここで扱うのは、この経路が成り立つための前提までです。ゲーム画質の追い込み方までは扱いません。根拠にしているのはテレビ側の入力信号一覧とHDMI信号フォーマットの設定案内の表記までで、 個々のゲーム機やソフトが実際にどの信号を出すか、ゲーム機側の設定でどうなるかは、この記事の範囲外です。
音声フォーマットは「PCM(最大2ch)」まで
シャープ公式のHT-SB117の仕様(基本仕様)に記載されているのは、次のとおりです。
- チャンネル数:2ch
- 実用最大出力合計値:50W
- 対応音声フォーマット:PCM(最大2ch)
この記事が製品の対応フォーマットとして扱うのは、この「PCM(最大2ch)」までです。 読み方の注意が3つあります。
1つめ。ドルビーデジタルやDTS、Dolby Atmosといった形式は、この一覧に挙げられていません。 そのため、この記事ではHT-SB117のこれらの対応を 未確認 として扱います。「非対応」と断定するものではなく、参照した公式情報からは読み取れない、という意味です。そして、確認できていない以上、テレビ側からそれらの形式で送り出す前提の設定にはしません。 これが、手順4で[PCM固定]を必須としている理由です。Sony公式ヘルプガイドが[PCM固定]について挙げている「オーディオシステムがドルビーデジタルやDTSに非対応の場合」という説明と、確認できるのはPCM(最大2ch)までというシャープ公式の記載を突き合わせた、この記事の判断です。
2つめ。テレビ側の記載との混同に注意してください。 K-55XR50の仕様表では、光デジタル音声出力端子の欄に「AAC/PCM/AC3/DTS」 という表記があります。しかしこれはテレビ側の出力についての記載であり、そこからサウンドバー側の対応を導くことはこの記事ではしません。 一般的なARC/eARCの能力や、他のシャープ製品の対応フォーマットから読み替えることもしません。テレビ側がDTSを出せると書かれていることは、HT-SB117がDTSを鳴らせることを意味しません。
3つめ。「PCM(最大2ch)」は上限の記載です。 2chを超えるチャンネル数の音声がそのまま扱われることを、この記事は主張しません。また、テレビ内のアプリ、外部のゲーム機やプレーヤー、個々のコンテンツ、テレビ側の設定や実際の信号経路といった条件ごとに何が届くかまでを、この記事は保証しません。
HDMIが使えないときの代替:光デジタル
HDMIの経路が使えない場合の代替として、この組み合わせで成り立つのは 光デジタル です。端子・ケーブル・手順のいずれも公式に確認できているので、そのまま実行できます。
- 端子は両側にそろっています。 テレビ側には、Sony公式の仕様表で 光デジタル音声出力端子×1(記載されている表記は「AAC/PCM/AC3/DTS」)があります。サウンドバー側には、シャープ公式の仕様で 角型光入力×1 が記載されています。
- ケーブルも付属します。 シャープ公式の付属品欄には 光デジタル音声ケーブル(1.5 m)×1 が掲載されており、取扱説明書のテレビとの接続手順でも 付属の光デジタル音声ケーブル を使うと記載されています。追加の買い物なしで試せます。
光デジタルでつなぐ手順
1. ケーブルをつなぐ。 シャープ公式の取扱説明書の記載どおり、付属の光デジタル音声ケーブルで、テレビの「デジタル音声出力(光)」端子 と HT-SB117の「OPTICAL(デジタル音声入力)」端子 を結びます。Sony公式ヘルプガイドの光デジタルケーブル接続の手順も、テレビとオーディオシステムを光デジタルケーブルでつなぎ、オーディオシステムの光デジタル入力端子につなぐ、と案内しています。
2. テレビ側で光デジタル音声出力を有効にする。 Sony公式ヘルプガイドの表記で、 [設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[光デジタル音声出力設定]—[光デジタル音声出力] の設定を有効にします。HDMI ARCのときには出てこない、光デジタル固有の操作です。ここを忘れると音が出ません。
3. 音の出力先をサウンドバーにする。 [設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[スピーカー出力]—[オーディオシステム] を選びます。この手順は、Sony公式ヘルプガイドが HDMI接続と光デジタル接続の両方 を対象として案内しているものなので、HDMIのときと同じです。
4. [PCM固定]にする。光デジタルでもPCMの条件は消えません。 シャープ公式は、光デジタルでつなぐ場合も テレビの音声出力の設定を「PCM」モード にするよう求めています。Sony公式ヘルプガイドの表記では、光デジタルケーブル接続の場合の経路は次のとおりです。
- [設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[光デジタル音声出力設定]—[デジタル音声出力設定]—[PCM固定]
HDMI接続のときの[オーディオシステム設定]とは、たどるメニューが違う点に注意してください。 光デジタルのときは、手順2の[光デジタル音声出力]と手順4の[デジタル音声出力設定]が、同じ[光デジタル音声出力設定]の下にあります。
5. サウンドバー側で入力を選ぶ。 シャープ公式の取扱説明書は、この接続(HDMI端子のない機器を接続する場合)の手順として、リモコンまたは本体の入力を選ぶ操作をくり返し押して、聞きたい機器の入力を選ぶよう案内しています。HDMI ARCから光デジタルに切り替えたときは、この操作が要ります。 なお、押すボタンの正確な表記や本体表示の見え方までは、この記事は特定しません。 手元のHT-SB117の取扱説明書とリモコンの表示で確認してください。
光デジタルについての線引き
3.5 mmアナログについて。 サウンドバー側には、テレビ音声を受ける入口として ステレオミニジャック×1 も記載されています。ただしこれは HT-SB117側に端子があるという話まで です。K-55XR50側にこれと対応するアナログ音声出力があるかどうかを、この記事が参照した公式情報は示していません(未確認)。 そのため、この組み合わせの代替手段としては扱いません。 また、上のフォーマットの話は HDMI ARCと光デジタルというデジタルの経路までで、アナログの入口に同じ話を持ち込むこともしません。
そのうえで、光デジタルはHDMI ARCと同等のものではありません。 この記事では、HDMI ARCを基本とし、光デジタルはHDMIの経路が使えない場合の代替として位置づけます。これはこの記事の判断です。
この記事で扱わないこと
以下は今回の確認範囲に含まれていないため、この記事では判断しません。「未確認」であって「非対応」ではありません。
- HT-SB117のドルビーデジタル/DTS/Dolby Atmos対応:シャープ公式の仕様に記載されている対応音声フォーマットは PCM(最大2ch) のみで、それ以外は 未確認 とし、対応・非対応のどちらとも判断しません。テレビ側の出力表記(AAC/PCM/AC3/DTS)からサウンドバー側の対応を導くこともしません。
- eARCとしての接続・挙動:HT-SB117のHDMI端子はARC(ARC/CEC対応)として記載されており、この記事はARC接続として扱います。eARC前提の話は持ち込まず、eARC向けの手順の設定やケーブル条件をこのARC接続に持ち込むこともしません。
- BRAVIA 5の「ARCモード」という設定:シャープ公式の「eARCの設定がある場合は『ARC』モードにする」は一般的な案内であり、Sonyのメニュー名ではありません。そのような名前のSony設定項目があるとは書きません。
- 付属のHDMIケーブルが、Sony公式のおすすめ(認証済みのプレミアム ハイスピードHDMIケーブル)に一致するかどうか:未確認です。この記事はSony側の推奨を必須条件には格上げしません。
- メーカーをまたいだCEC連動が実際にどこまで動くか:シャープ公式が記載しているのはHT-SB117側の条件付き動作(CEC対応機器の電源に連動、認識に遅れが生じる場合がある)までで、K-55XR50と組み合わせたときの連動範囲は未確認です。テレビのリモコンでサウンドバーの音量や電源がどこまで動くかも、この記事は約束しません。
- ARC接続時に、サウンドバー側の入力選択が「つなぐ手順」として必要かどうか:入力を選ぶ操作が接続手順として案内されているのは、光デジタル接続(HDMI端子のない機器を接続する場合)です。ARC接続での要否は未確認です。音が出ないときの確認項目として「入力切換」がシャープ公式に挙げられていることとは、別の話として扱います。
- 入力を選ぶボタンの正確な表記・本体表示、電源投入直後にどの入力が選ばれているか:未確認です。
- HDMIと光デジタルを同時につないだときにどちらが優先されるか:未確認です。切り分けのときは、確認したい側だけをつないだ状態にしてください。
- サウンドバー経由のHDMIパススルー構成:HT-SB117のHDMI端子はARC出力1系統のみで、映像機器をつなぐHDMI入力の記載がないため、扱いません。
- 経路ごとに実際に何が鳴るか:テレビ内のストリーミングアプリや外部機器ごとの音声フォーマットの挙動、個々のコンテンツが実際にどのフォーマットで届くか(未確認)。
- K-55XR50とHT-SB117をステレオミニ(アナログ)でつなぐ構成:HT-SB117側に端子があることは仕様から確認していますが、テレビ側に対応する出力があるかを含め、この組み合わせでの接続構成として成り立つことは確認していません。代替手段としては扱いません。
- ゲーム機側の設定と画質の追い込み:HDMI 4を使う際のテレビ側の前提(HDMI信号フォーマットの設定、ウルトラハイスピードHDMIケーブルの条件)までは上で扱いますが、ゲーム機側の出力設定や画質調整は範囲外です。
- HT-SB117以外のシャープ製サウンドバー、および K-55XR50以外のBRAVIA の仕様:この記事には持ち込みません。
- 映像と音のタイミング調整(AVシンク)に関する設定、設置方法、音量やサウンドモードの調整、その他の仕様。
これらは別途、Sony公式情報およびシャープ公式情報を確認してください。
まとめ
- 基本は HDMI ARC。K-55XR50の HDMI 3 と、HT-SB117の HDMI(ARC)出力 を 付属のHDMIケーブル(1.5 m) でつなぐ。Sony公式のARC手順が指定するのは「ARC」または「eARC/ARC」表記のあるテレビのHDMI入力で、K-55XR50ではそれがHDMI 3。HT-SB117のHDMI端子はARC出力の1系統だけで、eARCとしての記載はなく、eARC向けの手順もこのARC接続には持ち込まない。
- ケーブルは付属品でよい。 Sony公式は別途 認証済みのプレミアム ハイスピードHDMIケーブル をおすすめしているが、付属のシャープ製ケーブルがこの推奨に一致するかは未確認。この記事は推奨を必須条件にはしない(うまくいかないときの切り分けの一手として扱う)。
- テレビ側の設定は3つ。[設定]—[放送と外部入力]—[外部入力設定]—[ブラビアリンク設定]—[ブラビアリンク機器制御]を有効、[設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[スピーカー出力]—[オーディオシステム]、[設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[オーディオシステム設定]—[デジタル音声出力設定]—[PCM固定]。
- [PCM固定]は必須。 HT-SB117の対応音声フォーマットは PCM(最大2ch) のみと記載され、シャープ公式も「PCM」モードを求めている。Sony側の[PCM固定]は「オーディオシステムがドルビーデジタルやDTSに非対応の場合」の設定——この2つを結び付けたのはこの記事の判断。
- シャープ公式の「『ARC』モードにする」はSonyのメニュー名ではない。 BRAVIA 5にその名前の設定項目があるとは書かない。
- 連動は条件付き。 CEC対応機器の電源に連動して電源が入る・切れるという記載はあるが、認識に若干の遅れが生じる場合があるとも明記されている。メーカーをまたいだ連動は保証されていない(未確認)。 動かないときは手動で。
- 音が出ないときは、まずシャープ公式の確認項目から。 音量が「0」/消音モード/入力切換/接続機器の電源/正しい入力端子への接続/ケーブルが両端とも奥までしっかり差し込まれているか——この6点がシャープ公式の記載。そのうえで、HDMI 3か、[PCM固定]か、[スピーカー出力]は[オーディオシステム]か、といったこの組み合わせ固有の設定を見る(この並びはこの記事の判断)。
- HDMI出力を持つ機器はすべてテレビへ。 HT-SB117に映像機器用のHDMI入力はない。構成は「機器 → テレビ → ARC → サウンドバー」の一本道で、ふだん切り替えるのはテレビ側の入力だけ。
- ゲーム機は HDMI 4 が基本。 4K/120Hz・VRR・ALLMはHDMI 3とHDMI 4が対応とされているが、HDMI 3はサウンドバーが使うため——これはこの記事の判断。ただし 挿すだけでは足りない:[HDMI信号フォーマット/VRR設定] で、XR50シリーズ向けにSony公式が挙げる [拡張フォーマット(詳細)] に設定し、ウルトラハイスピードHDMIケーブルの条件を満たすこと(ヘルプガイドに出てくる別表記 [拡張フォーマット(高機能)] とは混ぜない)。このケーブル条件はゲーム機とHDMI 4の間の話で、ARC側の条件ではない。
- 代替は光デジタル。付属の光デジタル音声ケーブル(1.5 m)で、そのまま実行できる。 テレビの デジタル音声出力(光)端子 → HT-SB117の OPTICAL(デジタル音声入力)端子。テレビ側は [光デジタル音声出力設定]—[光デジタル音声出力]を有効、[スピーカー出力]—[オーディオシステム](HDMIと共通)、[光デジタル音声出力設定]—[デジタル音声出力設定]—[PCM固定](HDMI時の[オーディオシステム設定]とは経路が違う)。サウンドバー側は、リモコンまたは本体の入力を選ぶ操作をくり返し押して、聞きたい機器の入力を選ぶ。
- ステレオミニはHT-SB117側に端子があるという話までで、この組み合わせの代替手段としては扱わない。
- 対象は K-55XR50 × HT-SB117 のみ。
出典:Sony公式HDMI入力信号一覧/Sony公式サポート情報(テレビのHDMI端子でサポートされている機能)/Sony公式ヘルプガイド/Sony公式仕様表/シャープ公式仕様情報/シャープ公式取扱説明書
参照した公式情報
この記事の判断に使用したメーカー公式資料です。
- Sony: ブラビアのHDMI入力信号一覧(HDR、2K/4K、VRR、ALLM、HDCP2.3、eARC/ARC)
- Sony: ヘルプガイド | オーディオシステムをつなぐ
- Sony: ヘルプガイド | オーディオシステムを調整する
- Sony: ヘルプガイド | ブラビアリンク機能を設定する
- Sony: BRAVIA 5(XR50シリーズ) 主な仕様
- Sony: ブラビアのHDMI入力信号一覧(HDR、2K/4K、VRR、ALLM、HDCP2.3、eARC/ARC)
- Sony: ヘルプガイド | HDMI入力映像をより高精彩に見るための設定
- Sony: テレビのHDMI端子でサポートされている機能(Android TV / Google TV)
- SHARP: 仕様 / 寸法 | HT-SB117 | シャープ
- SHARP: HT-SB117 取扱説明書