BRAVIA 5「K-55XR50」× Samsung「HW-QS90H」のつなぎ方:HDMI eARCの手順、サウンドバー直結とテレビ経由の使い分け、音が出ないときの確認順

結論

BRAVIA 5「K-55XR50」とSamsung「HW-QS90H」は、HDMI eARCでつなぐのが基本です。差す場所は次の2か所です。

やることを順番に並べると、次の5つです。

  1. テレビの HDMI 3 と HW-QS90HのHDMI出力端子を、HDMIケーブル1本で結ぶ
  2. テレビ側で [オーディオシステム設定]—[eARC設定]—[オート] にする
  3. テレビ側で [設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[スピーカー出力]—[オーディオシステム] にする
  4. テレビ側で [ブラビアリンク機器制御]を有効にする(HDMI連動のための設定)
  5. サウンドバー側の入力を「D.IN」にして、ARC/eARC接続として認識されていることを確認する

先に、この組み合わせで誤解されやすい線を2本引いておきます。

1本目:音声フォーマット。 テレビ側のeARC対応フォーマット一覧と、サウンドバー側の「LPCM:Multi channel」という仕様表記は、別々の公式情報です。この2つを足し算して「この組み合わせならeARC経由でマルチチャンネルのリニアPCMが届く」と読むことはできません。この組み合わせでeARC経由のマルチチャンネルリニアPCMが成立するかどうかは、未確立(確認できていない) です。「非対応」という意味ではありません。

2本目:Samsung製テレビ向けの機能。 HW-QS90Hの製品ページに挙げられている Q-SymphonyワイヤレスDolby Atmos は、公式の記載上いずれも Samsung製テレビとの組み合わせ を対象範囲とした機能です。K-55XR50はSony製テレビなので、この記事はこれらをこの組み合わせで使える機能としては扱いません。

もう一つの分かれ道は、HW-QS90Hの1系統のHDMI入力に機器を直結するか、機器をテレビにつないでeARCで音を返すかです。Samsung公式の製品仕様でHW-QS90Hについて確認できるのは 4K Video Pass:60Hz です。4K120・VRR・ALLM を使いたい機器や、Dolby Visionを保ったまま扱いたい機器は、直結ではなくテレビ経由にしてください。詳しくは後述します。


この記事が対象にしているモデル

Samsung公式の製品ページに記載されているHW-QS90Hの主な仕様は次のとおりです。

なお、この記事が参照しているHW-QS90Hの製品仕様は、Samsung公式(英国)の製品ページ の記載です。地域によって仕様表記に差があるかどうかは、この記事の確認範囲では未確認です。差があるとも、ないとも断定しません。

同じSamsungのQシリーズでも、型番が違えば端子数もパススルーの範囲もチャンネル構成も変わります。 この記事は HW-QS90H以外のSamsung製サウンドバーについて何も述べません。 チャンネル数、HDMI入力数、4Kパススルーの上限、付属スピーカーの有無といった値を、名前の似た別モデルから持ち込むこともしません。同様に、K-55XR50以外のBRAVIAについても述べません。

根拠として使うのは、Sony公式とSamsung公式の一次情報だけです。公式表記から読み取れないことは、未確認/未確立としてそのまま残します。「未確認」は「非対応」ではありません。 読み取れなかった、という意味です。


この記事で使う用語


1. なぜHDMI eARCを基本にするのか

理由は、両側の公式情報がeARCの受け口/出口としてかみ合っており、テレビ側の光デジタルのフォーマット表記より、eARCのフォーマット一覧のほうが広いためです。

テレビ側。 Sony公式のHDMI入力信号一覧では、BRAVIA 5(XR50シリーズ)のeARC/ARC対応入力として HDMI 3 が示されています。テレビ側に、音を返すための受け口が1つ用意されている、ということです。

サウンドバー側。 Samsung公式の製品仕様では、HW-QS90Hの HDMI OUT:1HDMI ARC:Yes (eARC) と記載されています。テレビへつなぐ出口はこの HDMI出力 のほうで、外部機器を受ける HDMI入力(1系統) とは別の端子です。ここを取り違えると音は返りません。

フォーマットの広さ。 Sony公式ヘルプガイドの音声フォーマットの案内では、BRAVIA 5のeARC/ARC(HDMI3入力のみ)について次のように記載されています。

モード テレビ側が挙げているフォーマット
eARCモード 7.1 channel linear PCM/Dolby Audio/Dolby Atmos/DTS/DTS-HD Master Audio/DTS-HD High Resolution Audio/DTS:X/MPEG2-AAC/MPEG4-AAC
ARCモード Two channel linear PCM/Dolby Audio/Dolby Atmos/DTS/MPEG2-AAC/MPEG4-AAC

一方、テレビ側の光デジタル音声出力について、Sony公式の仕様表に併記されているのは AAC/PCM/AC3/DTS です。eARCの一覧のほうが広いため、この記事はeARCを基本に置き、ARCへの後退や光デジタルは代替として扱います。

ここに挙げた一覧は、いずれも テレビ側が出せる範囲の記載 です。サウンドバー側がこれらをすべて受け取れることを意味するものではありませんし、あらゆるアプリ・機器・コンテンツ・設定で実際にその形式が届くことを保証するものでもありません。


2. 用意するケーブル

テレビ ↔ HW-QS90H をつなぐHDMIケーブルは、Sony側の条件で選んでください。

Sony公式ヘルプガイドのBRAVIA 5のeARC接続の説明では、イーサネット対応HDMIケーブル(別売) を使うことになっています。

一方で、HW-QS90HにHDMIケーブルが同梱されるかどうかは、この記事の確認範囲では未確認です。したがってこの記事は、

どちらも断定しません。 参照した公式情報からは読み取れないためです。確実なのは、Sony側が求めている「イーサネット対応HDMIケーブル」の条件を満たすケーブルを用意すること——これがこの記事の判断です。

なお、後述の直結の構成を使う場合は、機器 → HW-QS90HのHDMI入力 用に、テレビ ↔ サウンドバー用とは別のHDMIケーブルがもう1本必要になります。1本を兼用することはできません。


3. 接続:どことどこを結ぶか

つなぐのは次の1本です。

テレビ側は入力の選び間違いが起きやすいところです。HDMI 3 と覚えてください。ほかのHDMI入力に挿すと、そもそもテレビの音を返す経路になりません。

サウンドバー側は、HDMI入力(HDMI IN)ではなくHDMI出力です。Samsung公式の一般的なサウンドバー案内では、この経路を「テレビのHDMI入力(ARC)とサウンドバーのHDMI出力を結ぶ」と説明しており、そこでの端子表記は “HDMI OUT (TV-ARC)” です。別のSamsung公式の案内(音が出ないときの対処)では、同じ側の端子が “HDMI TO TV (eARC/ARC)” と書かれています。

この2つの表記は、それぞれ別のSamsung公式ページに書かれた別の表記です。 この記事では、どちらかに寄せたり、混ぜて第三の名前を作ったりはしません。また、これらはいずれも特定機種向けではないSamsungの一般案内での表記であり、HW-QS90H本体の刻印がどの文字列かをこの記事が保証するものではありません。 機能として、テレビ側へ音を返すためのHDMI出力(eARC/ARC対応、1系統) を選んでください。


4. テレビ側の設定(K-55XR50)

Sony公式ヘルプガイドの表記どおりに書くと、次の3つです。

4-1. eARC設定を「オート」にする

[オーディオシステム設定]—[eARC設定]—[オート]

4-2. スピーカー出力を「オーディオシステム」にする

[設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[スピーカー出力]—[オーディオシステム]

テレビの音の出し先を、内蔵スピーカーからサウンドバー側へ切り替える設定です。Sony公式ヘルプガイドのこの案内は、HDMIケーブルでつないだ場合と光デジタルケーブルでつないだ場合の両方を対象としています。あとで光デジタルに切り替えたときも、この設定は同じく必要です。

4-3. ブラビアリンク機器制御を有効にする

[設定]—[放送と外部入力]—[外部入力設定]—[ブラビアリンク設定]—[ブラビアリンク機器制御]を有効にする

HDMI経由の機器連動を、テレビ側で有効にする設定です。Samsung側の一般案内でも、HDMI連動(Samsung側の機能名は Anynet+)を使う場合は テレビ側でHDMI-CECを有効にすること、テレビがSamsung製でない場合はそのテレビの説明書に従うことが案内されています。Sonyのテレビ側の設定項目とメニュー階層は、上記のSony公式表記のとおりです。

Samsungのテレビ向けメニュー階層を、Sonyのテレビに当てはめないでください。 この記事に書いたSony側のメニュー名は、いずれもSony公式ヘルプガイドの表記どおりで、それ以外のメニュー名や項目を推測で補うことはしません。

連動動作についての線引き

Sony公式ヘルプガイドが案内しているのは、この設定項目とメニュー階層までです。「すべてのサウンドバーで必ずこれが前提になる」と書かれているわけではありません。この組み合わせの手順としてここに置いているのは、この記事の判断です。

そして、メーカーの異なる組み合わせで、テレビのリモコンによる電源・音量・入力切り替えなどのCEC連動がどこまでそのとおりに動くかは、この記事の確認範囲では未確認です。「ブラビアリンクとAnynet+を有効にすれば、あらゆる連動が保証される」とは書きません。


5. サウンドバー側の入力(D.IN)と、認識できているかの確認

テレビの音をeARC/ARCで受ける構成では、サウンドバー側の入力は「D.IN」です。 Samsung公式の一般案内では、テレビのARC接続を使う場合の入力として D.IN を選ぶと説明されています。

D.INを選んだうえで、ARC/eARC接続として認識されていることを確認してください。 Samsung公式の一般案内には、リンクが成立したあとの表示として “TV ARC” という記載があります。ただし、これは特定機種向けではない一般案内の記載であり、この組み合わせで必ずその文字列が表示されることを保証するものではありません。 この記事では、「D.INを選び、ARC/eARC接続が認識されている状態にする」というところまでを手順とし、画面表示の文字列を条件として固定はしません。


6. ふだんの入力の選び方

音を鳴らすときは、2か所の入力を意識します。

使い分けは次のとおりです。

「テレビにつないだ機器の音がD.INのままで鳴る」根拠は、Sony公式ヘルプガイドの次の記載です。

eARC/ARCと記載されているHDMI端子を使用すると、テレビにつないだ外部入力機器の音声信号を、eARCに対応したオーディオシステムに出力(パススルー)できます。

ただしこれは経路(つなぎ方)が成立するという記載であって、どんなコンテンツでも特定のフォーマットで届くという保証ではありません。 実際に何が届くかは、機器・コンテンツ・テレビ側の設定・経路によって変わります。


7. ソース機器をHW-QS90Hに直結する場合

HW-QS90Hには HDMI入力が1系統 あります。ここにゲーム機やプレーヤーを直結すると、機器 → HW-QS90H → テレビ の順に映像が流れます。

手順

  1. ソース機器のHDMI出力と、HW-QS90HのHDMI入力を、2本目のHDMIケーブルで結ぶ。
  2. HW-QS90HのHDMI出力と、テレビの HDMI 3 を結ぶ(基本の接続のまま)。
  3. HW-QS90H側の入力を「HDMI」にする。
  4. テレビ側は、サウンドバーをつないだ HDMI 3 の入力を表示します。

HDMI入力は1系統だけです。直結したい機器が複数あるなら、この経路で受けられるのは1台までで、残りはテレビ側のHDMI入力につなぐことになります。

直結で扱える映像の範囲(ここが上限です)

Samsung公式の製品仕様でHW-QS90Hについて確認できるのは、4K Video Pass:60Hz です。つまり、直結の経路は4K60までが公式に示された範囲です。

HW-QS90Hの直結経路が、K-55XR50側の 4K120・VRR・ALLM を保ったまま通すとは、この記事では書きません。 製品仕様のパススルー表記は60Hzです。これらを使いたい機器は、直結ではなくテレビ経由にしてください(次章)。

HW-QS90H直結経路でのDolby Visionのパススルーも、この記事では書きません。 参照した公式情報から確認できるのは4K60のパススルーまでで、Dolby Visionのパススルーは未確立です。対応しているとも、していないとも書きません。

HDRの扱い(読み替えないでください)

Samsung公式の製品仕様の映像欄には HDR 10+ という記載があります。しかし、これはサウンドバー側の仕様欄の記載であって、K-55XR50と組み合わせたときに端から端までHDRが成立することを示すものではありません。 この記事は、この行を「この組み合わせのHDR対応」に読み替えません。

映像の条件をなるべく落としたくないなら、次章のテレビ経由を選んでください。


8. 直結とテレビ経由、どちらを選ぶか

この組み合わせでいちばん判断が要る場所です。

映像で確実を取るなら:機器 → テレビ HDMI 4 →(eARCで)→ HW-QS90H

4K120/VRR/ALLM を使いたい機器、またはDolby Visionを保ったまま扱いたい機器は、こちらにしてください。

この経路なら、映像はテレビが直接受けるため、サウンドバー側のパススルーの上限(4K60)に縛られません。

Dolby Visionについての注記。 ここでの判断は「サウンドバー直結経路のDolby Visionパススルーが未確立だから、映像はテレビに直接入れる」というものです。K-55XR50自身がDolby Visionに対応しているかどうかについては、この記事が参照した公式情報からは読み取れないため、この記事では断定しません(未確認)。 テレビ経由にすれば必ずDolby Visionで映る、という意味ではありません。

直結を選ぶなら:4K60の範囲で足りるとき

必要な映像が4K60の範囲に収まる機器であれば、HW-QS90HのHDMI入力に直結する組み方も選べます。**サウンドバー側の入力は「HDMI」**です。

これは経路の選択であって、「直結が常に良い」「テレビ経由が常に良い」という話ではありません。確認できた範囲で安全側に倒すというのが、この記事の判断です。


9. テレビ側の映像設定(挿すだけでは足りない場合)

ここは経路ごとに、設定するHDMI端子と設定値が変わるので、分けて書きます。3つの表記が出てきますが、混ぜないでください。

9-1. 高精彩な4K 50/60を通したいとき(テレビの入力側の設定)

直結の構成では、映像は 機器 → HW-QS90H → テレビの HDMI 3 に届きます。この4K60の範囲で高精彩な信号を扱うときは、テレビの入力側の設定が必要になる場合があります。Sony公式ヘルプガイドの「高精彩4K 50/60Hz入力設定」では、次のように案内されています。

この構成では、映像は 2本のHDMIケーブル(機器→サウンドバー、サウンドバー→テレビ)を通過します。上記のSony側の記載はテレビの入力についての条件です。機器→サウンドバー側のケーブル条件について、この記事が新しい条件を作ることはしません。

このSony公式の案内は、[拡張フォーマット(詳細)]・[拡張フォーマット(高機能)]・4K120については何も定めていません。 混同しないでください。

9-2. テレビ経由の構成で、4K 100Hz/120Hzを使いたいとき(HDMI 4 側)

こちらは別のSony公式情報が根拠です。HDMI 4 に挿しただけでは高帯域の動作は成立しません。

9-3. VRRについてのヘルプガイド側の記載

[拡張フォーマット]・[拡張フォーマット(詳細)]・[拡張フォーマット(高機能)]は、それぞれ別のSony公式情報に書かれた別の表記です。 この記事では、どれかに寄せたり、混ぜて第三の名前を作ったりはしません。画面で迷ったときは、

という対応を手がかりにしてください。

ここで扱うのは経路が成立するための前提までです。個々の機器がどの信号を出すか、機器側の設定や画質の追い込みは、この記事の範囲外です。


10. 音声フォーマットの読み方(ここが最大の注意点)

この組み合わせで公式情報から確認できるのは、それぞれの側の記載までです。

テレビ側(Sony公式ヘルプガイド):eARCモードの一覧に 7.1 channel linear PCM/Dolby Audio/Dolby Atmos/DTS/DTS-HD Master Audio/DTS-HD High Resolution Audio/DTS:X/MPEG2-AAC/MPEG4-AAC

サウンドバー側(Samsung公式の製品仕様):音声欄に Dolby Atmos/Dolby TrueHD/Dolby Digital Plus、および LPCM:Multi channel。接続欄に HDMI ARC:Yes (eARC)

足し算をしない

「テレビ側のeARC一覧に7.1chリニアPCMがある」+「サウンドバー側にLPCM:Multi channelとある」=「この組み合わせならeARCでマルチチャンネルリニアPCMが届く」 ——この読み方はしません。

Samsung側の LPCM:Multi channelHDMI ARC:Yes (eARC) は、製品仕様表の別々の行です。「そのマルチチャンネルLPCMが、このeARC経路で受けられる」ことまでは、この仕様表からは読み取れません。 したがって、この組み合わせでのeARC経由マルチチャンネルリニアPCMは未確立です。

繰り返しますが、これは「非対応」ではありません。 公式情報から確認できていない、という意味です。

そのほかの読み方の注意


11. [デジタル音声出力設定]をどう扱うか

Sony公式ヘルプガイドには、接続するオーディオシステムによっては[デジタル音声出力設定]が必要になる場合があるという記載があります。設定の場所は、接続方法によって別の階層です。

そのうえで、この記事は、どのモードが正解かを一律には決めません。 Sony公式のこの案内自体が、条件つきの説明だからです。

この組み合わせで「まずPCM固定にする」「まずパススルー優先にする」といった案内は、この記事ではしません。 どちらも、上記の条件が成立するかどうかで決まるものだからです。HW-QS90HがMPEG-4 AACのデコードに対応するかどうかは、この記事が参照した公式情報からは読み取れないため、未確認です。

実際の使いどころは、音が出ない・音が途切れるなど、フォーマットの食い違いが疑われるときの見直し先です。見るときの基準は、テレビ側の設定が、サウンドバー側で扱えるフォーマットの範囲に収まっているかになります。


12. Samsung側だけの機能と、HW-QS90Hの構成について

HW-QS90Hの製品ページには、Samsung製テレビと組み合わせたときの機能も記載されています。K-55XR50はSony製テレビなので、ここは分けて考える必要があります。

Q-Symphony

Samsung公式の製品ページでは、Q-Symphonyは 対応するSamsung製テレビとサウンドバーのスピーカーを組み合わせる機能 として説明されています。対象範囲としてSamsung製テレビが明記されている機能です。

したがって、Q-SymphonyをこのSony K-55XR50との組み合わせで使える機能として扱うことはしません。 この組み合わせで音を鳴らす基本は、引き続き HDMI eARC です。

ワイヤレスDolby Atmos

Samsung公式の製品ページでは、ワイヤレスDolby Atmosのテレビ側の対象範囲は Samsung製テレビ(製品ページの注記では2022〜2026年モデル) とされています。

公式に書かれている対象範囲がSamsung製テレビであるため、Sony K-55XR50との間でワイヤレスDolby Atmosの経路が成立するかどうかは、この記事の確認範囲では未確立(確認できていない) です。これは「Sonyのテレビでは成立しない」という断定ではありません。 参照した公式情報からは、成立するとも成立しないとも読み取れない、という意味です。

7.1.2chというチャンネル構成について

Samsung公式の製品仕様では、HW-QS90Hは 7.1.2ch・スピーカー数13 で、ワイヤレスサブウーファーもワイヤレスリアスピーカーも付属しない と記載されています。つまり、サウンドバー本体側にスピーカーをまとめた構成です。

この構成は、ここまでに書いた接続の手順や境界を変えるものではありません。 つなぎ方は テレビの HDMI 3 ↔ HW-QS90HのHDMI出力、サウンドバー側の入力は D.IN のままです。チャンネル数の表記から、この組み合わせで実際にどの音声形式が届くかを読み取ることはできません(前章のとおりです)。

Wi-Fi

製品仕様には Wi-Fi:あり と記載されています。ただし、その具体的な操作手順や効果、そしてHDMI eARCの基本接続との要否関係(必要なのか、不要なのか)は、この記事の確認範囲に含みません。 必要とも不要とも書きません。この記事が扱う基本接続の手順は、HDMIの配線、サウンドバー側の入力「D.IN」、そしてSony側のテレビ設定です。


13. HDMI eARC/ARCが使えないときの代替:光デジタル

HDMI eARC/ARCがどうしても使えない場合は、光デジタル接続が代替手段になります。材料は両側にそろっています。

手順は次のとおりです。

  1. テレビとサウンドバーを、光デジタルケーブルでつなぐ(サウンドバーの光デジタル入力端子へ)。
  2. [設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[光デジタル音声出力設定]—[光デジタル音声出力]で設定を有効にする。
  3. サウンドバー側の入力を「D.IN」にする。(Samsung公式の一般案内では、光デジタル接続の入力も D.IN です。)
  4. [設定]—[画面と音声]—[音声出力]—[スピーカー出力]—[オーディオシステム] は、この場合も共通で必要です(Sony公式ヘルプガイドのこの案内は、HDMI接続と光デジタル接続の両方を対象としています)。

光デジタルは、eARCと同じことができる接続方法ではありません。 テレビ側の光デジタル音声出力に併記されているのは AAC/PCM/AC3/DTS で、eARCの一覧より狭い範囲です。あくまでeARC/ARCが使えないときの代替として位置づけてください。光デジタルにすると、サウンドバーのHDMI入力に直結した機器の映像経路も別に考える必要があります。

なお、光デジタルケーブルが同梱されるかどうかは、この記事の確認範囲では未確認です。


14. 音が出ないときの確認順

HDMIでつないでいるのに音が出ないときは、次の順に確認してください。項目はSony公式・Samsung公式の記載に基づき、並べ替えと組み合わせ固有の補足はこの記事の判断です。

  1. テレビ側のHDMIが「HDMI 3」になっているか。 ほかの入力に挿していると、そもそも音を返す経路になりません。サウンドバー側がHDMI出力(テレビへつなぐ側)になっているか、しっかり挿さっているかもあわせて確認します。
  2. [オーディオシステム設定]—[eARC設定]—[オート]になっているか。
  3. [スピーカー出力]が[オーディオシステム]になっているか。 内蔵スピーカーのままだと、音はテレビから出ます。
  4. HDMI-CEC(テレビ側の[ブラビアリンク機器制御])が有効になっているか。 Samsung公式のトラブルシューティングでも、テレビ側のHDMI-CEC有効化とテレビの音声出力先の指定が確認項目に挙げられています。
  5. サウンドバー側の入力が「D.IN」になっていて、ARC/eARC接続として認識されているか。
  6. テレビとサウンドバーの電源を入れ直す。 Samsung公式が挙げている対処です。
  7. 外部機器がARC/eARCを妨げていないか。 Samsung公式は、ARC/eARCが妨げられている場合に外部機器を外すという対処を挙げています。
  8. HDMIケーブルを交換してみる。 Samsung公式は、不良のHDMIケーブルの交換を挙げています。ケーブルは、Sony側の「イーサネット対応HDMIケーブル」の条件を満たすもので確認してください。
  9. フォーマットの食い違いが疑われる場合にかぎり、テレビ側の[デジタル音声出力設定]を見直す。 前章のとおり、特定の設定値を一律の正解とはしません。

光デジタルでつないでいる場合

なお、音が途切れる・映像と音がずれる・特定のアプリや機器だけ鳴らないといった症状の切り分けや、リセット(初期化)の手順は、この記事の確認範囲に含みません。


この記事で扱わないこと(未確認・未確立の境界)

以下は参照した公式情報から読み取れないため、この記事では判断しません。いずれも「非対応」の断定ではなく、「確認できていない」という意味です。

これらは別途、Sony公式情報およびSamsung公式情報を確認してください。


まとめ

出典:Sony公式HDMI入力信号一覧/Sony公式サポート情報(テレビのHDMI端子でサポートされている機能)/Sony公式ヘルプガイド/Sony公式仕様表/Samsung公式製品ページ(HW-QS90H)/Samsung公式サポート(サウンドバーの接続方法・音が出ないときの対処)

参照した公式情報

この記事の判断に使用したメーカー公式資料です。